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zoom RSS ノーベル賞へのヒラメキは神の恩寵か? 自助努力か?

<<   作成日時 : 2013/10/19 05:54   >>

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 日本経済新聞10月16日の小さな小さな囲み記事に、「ヒッグス氏、来年引退の意向」とあった。ヒッグス氏は言わずと知れた今年のノーベル物理学賞受賞者で、物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を50年前に予言した。

 84歳の高齢であるが、いまだに学会活動に精力的であったというのに驚くとともに、このノーベル賞受賞の基となる論文を30最前半でものにしたというのもまた驚きである。理論科学者はその発想が命である。日経新聞によると、ヒッグス氏の談として、「ヒッグス粒子の存在を予言するのに要した時間は、1964年のわずか2、3週間だった」とあるから、これまた驚きである。記事には、氏は「短時間で行った仕事を他の受賞者の業績と並べられるのは居心地が悪い」と謙遜とある。ヒラメキに時間は無関係である。日本で初めてのノーベル化学賞を受賞した福井謙一先生は、フロンティア電子軌道理論を思いつき、空港での待ち時間に書いた論文でノーベル賞に至ったと聞く。

 理論の世界は、実験が必要な化学や生物の世界と異なり、先にも触れたが発想が重要となる。僅か2、3週間で、とはいうものの、これは発想を得てからその発想を形にまで仕上げるに要した時間で、本当の発想、その着眼点を得たのはほんの瞬時ではないかと考える。物事がわかる・ヒラメクとはきっとそのようなことだ。ただ、ここで忘れてはならないのは、その発想に至るまでに、どれほど長い期間の深い思考、失敗に失敗を重ねる試みがあったかということである。すばらしいアイデアや発想などは無から生じるなどということはない。

 「巨人の肩の上に立つ」と言われるが、まさに先人たちが蓄積してきた知識や知恵の上に、新しい業績が築き上げられる。その業績を築き上げるためには、しかるべき環境に身を置くことが大切である。いま、日本経済新聞の「私の履歴書」には利根川進先生が執筆しておられるが、この記事を読んでいても、まさにそうである。利根川先生がもし日本に留まり続けていたとしたら、先生の「日本人としての」ノーベル賞授賞はなかったであろうと思われる。先人・巨人が築いてきた研究環境が如何に重要かがわかる。そのような研究環境には全世界から優秀な人材が集まってくる。

 日本に、海外から人材が集まってくるそのような分野、そのような研究機関があるかを一度点検してみる必要がある。ノーベル賞はもとよりその他の国際的な受賞者が、どのような経緯でその受賞に至ったのか? 純国産か? それとも海外留学時の業績か?その受賞の端緒は海外で得たものか? などを解析してみると、日本の強みと弱みが見えてくる。人材を惹きつけることができる国でなければその将来はないように思う。第二次大戦前にはドイツが隆盛で、日本でもドイツ語が必須。その後アメリカが隆盛を極め英語が必須で、現在もこの流れが続く。そして、次は日本語がその中心に・・・・!

 アベノミックスにはここまでの計画は入っていないようであるが。仕組みと人材で国力を盛り上げる。それが国家繁栄の必須条件である。この人材に求められる資質は何かを今一度分析してみるのも興味深いと思っている。国も、大学入試のあり方を変えていこうと考えているようであるし。


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