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zoom RSS 特許国際出願の新枠組みが13ヵ国・地域で来年よりスタート

<<   作成日時 : 2013/11/08 01:03   >>

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 日本経済新聞(11月1日)によると、特許の審査機関を短縮する国際的な枠組みが、来年の始めに発足する。参加国は、日本(この枠組みの発案国?)、米国、韓国、英国、カナダ、オーストラリア、デンマーク、フィンランド、ロシア、スペイン、ポルトガル、北欧特許庁(NPI)、そしてノルウェーとなっている。今は、二国間で特許審査ハイウェー(PPH)を結び審査の高速化を実施している場合もあるが、これを多国間に発展させた形となる。ただし、日本からの出願が多い国、ドイツ、フランス、中国、台湾などは日本との間でPPHは結んでいるが、この枠組みには属していないようだ。

 「日本で特許を得た発明を米国で出願する場合、いまある通常のPPHを使えば、普段よりも3分の1ほどの短い期間で審査が済む」と日経新聞?? これは記載ミスト考えられる。

 海外出願は、PCT出願ならば、日本の特許庁に特許出願してから1年以内に出願しなければならないルールとなっている。日本の場合、出願と同時に特許庁に早期審査請求する方法もあるが、これは現在すでに実施中のものか、あるいは中小企業からの出願に限られている。それ以外の出願は、出願から3年以内に(通常の)審査請求することになる(※審査請求:出願特許を特許として認めてくれるよう、特許庁に審査をお願いすること)。日本の特許庁においては、この(通常の)審査請求した日から最初の回答が返ってくるまでに約3年かかるので、上の日経新聞の「日本で特許を得た発明を・・」は意味をなしていない。特許権が得るにはいくら早くても3年はかかる計算になるのだから。

 そこでこの疑問を解決するために特許庁のホームページに行くと、「第1庁(先行庁)で特許可能と判断された発明を有する出願について」となっている。これならば理解はできる。ただし、である。私の今までの経験では、この特許可能かどうかの判断がきわめて怪しい。絶対特許にならないだろうとの判定がX(バツではなくエックス)、合わせ技で特許が拒絶されるであろうというのがY、であるが、特許出願者からすれば、全く関係のない、あるいは関係の非常に薄いXやYが並ぶ場合も多い。今回発足の取り組みにおいてはXやYが並んだこの時点で不利な扱いを受けることになる。多国間PPHを申請するまでの短い期間において、発明者と特許庁の間で、このXとYについて、議論を戦わせる仕組みが必要となるだろう。そうでなければ、せっかっくの多国間PPHの効力が薄まることになる。


 特許審査ハイウェイの概要・目的(特許庁)

特許審査ハイウェイ(PPH: Patent Prosecution Highway)は、各特許庁間の取り決めに基づき、第1庁(先行庁)で特許可能と判断された発明を有する出願について、出願人の申請により、第2庁(後続庁)において簡易な手続で早期審査が受けられるようにする枠組みです。


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