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zoom RSS 会社30年説など嘘っぱち 会社は日々生まれ変わっている

<<   作成日時 : 2014/01/11 00:11   >>

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 会社の寿命は30年と言われることがあります。高い競争率を勝ち抜いて入社した優良会社が、退職するときにはボロ会社となり、十分な退職金がもらえないばかりか、場合によっては途中でカタタタキに会い、強制的に退社せざるを得ない例もよく耳にします。会社の寿命は本当に30年なのでしょうか? 


 経済産業研究所のホームページ(2004年)には次のように記されていました。要点のみを転載いたします。

企業30年説の誤り

「企業30年説」といわれることがある。企業にも寿命があり、人間同様、時間的制約によって、必然的にその生命を終えるということなのであろう。果たして、この「通念」は、正しいのであろうか。あるいは、この「通念」に反して、生き続ける企業があるとすれば、それは、どのような企業であろうか。この論点をしっかり考えてみようというのが本稿の目的である。

良好な成果をあげているとして抽出された優秀企業をみると、通念に反して、むしろ、企業年齢が高い企業が多いことがわかる。たとえば、花王は、明治20年に長瀬商店として創業して以来、企業年齢は116歳に達するし、自転車部品で有名なシマノは、大正10年の創業だから、82歳である。信越化学(大正15年創業)は77歳、トヨタ自動車も、豊田自動織機創業以来で、同年齢である。ヤマト運輸(大正8年創業)は84歳。戦争前後に創業した企業もあるが、それでも、50歳半ば以上である。

優秀企業といっても、創業メンバーが舞台を去り、社員が入れ替わるにつれて、社内の雰囲気、気分、きちんとした言葉をつかえば、企業文化が変質してくることは避けがたい。とすれば、ただ単に企業は高齢であればよいということであるはずもない。長期間、競争優位を維持する企業には、何らかの組織的な能力が内在していると考えられよう。それは、何であろうか。(以下は項目のタイトルのみを引用、詳細は経済産業研究所のホームページで確認ください)

現在の優位性の強化と新しい優位性の開発
顧客の視点で。だが顧客の声のまま開発しない
「とっぽい」奴が製品にして、初めて需要を認識
本体から隔離する
パイオニア自身より「取り巻き」が問題
プレイステーションを成功に導いた「壁」
遊びは身の丈に合った規模で


 図は日本経済新聞(1月9日)に掲載されていた「日米の時価総額上位300社設立年代の分布」です。米国の会社はどの年代にも満遍なく分布していますが、日本の会社は1940年代を頂点に分布していることがわかります。この時代に創業した会社が多いことがその原因と考えられます。1940年に創業した会社は、もうすでに70年以上を経ていることになりますので、会社30年説は正しいとは言えません。ただ、上で引用した経済産業研究所の指摘からは、成功体験に溺れ、その後の事業を惰性で続けていると、30年でその会社は没落することでしょう。

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 時価総額上位の会社はこちらに示され、上で赤字で示した信越化学工業は33位に位置しています。この会社について、会社自体の特徴、そして経営者の特質を下に記しました。活力を維持し、業容を拡大する会社にはそれなりのワケがあることがわかるかと思います。信越化学工業は、時代に合わせて業容をうまく変化させることに成功したのです。会社は、持てる強みを活かしつつ、時代に合わせて変化し続けないと生きていけないということです。

 良い会社にはその会社が編み出した独自の「術」がある。一時は良くても30年持ちこたえられない会社にはそれなりの「訳」がある。悪い会社はどこも似通っているが、良い会社にはそれぞれの光る個性・特徴がある。

 日本経済新聞1月10日に次の記事がありました。

 信越化学工業 大型投資で首位固め
 収益力と財務、欧米勢を上回る
 信越化学工業の金川千尋会長が塩化ビニール樹脂事業で攻めの姿勢に転じてきた。

画像





 この記事で興味深いのは、普通は会社の代表者名に社長のお名前を使うところですが、日本経済新聞は金川千尋会長(87歳)のお名前を使っています。まだ会長が一番の権力者であることの証であると考えられます。


信越化学工業(Wikipedia)

塩化ビニル樹脂、半導体ウエハ、シリコーン樹脂、希土類マグネットなどを主力商品とする。特に塩ビとウエハでは世界シェア首位。

近年、金川千尋会長によるトップダウン経営により急速に業績を伸ばしており、13期連続の増益を達成していた。 東証1部の化学セクタに上場する企業としては唯一、TOPIX Core30に組込まれており、同セクタ内で最大の時価総額を誇る企業である。また、製品では業界内でシェアが高いものも多い。

1926年 - 信越窒素肥料株式会社として発足
1940年 - 信越化学工業株式会社に社名変更
1949年 - 東京証券取引所に株式上場
1960年 - 信越ポリマー株式会社を設立
1967年 - 信越半導体株式会社を設立
1983年 - 信越ポリマー株式会社が株式上場
2010年6月29日 - 森俊三副社長が社長、金川千尋社長が会長に就任



信越化学工業の金川千尋会長 87歳にしていまなお健在

プロフィール:
金川千尋(かながわ ちひろ)
1926年3月15日生まれ(87歳)
1950年3月:東京大学法学部卒業
1950年4月:極東物産(現・三井物産)入社
1962年2月:信越化学工業 入社
1975年1月:信越化学工業 取締役
1978年3月:米国シンテック社 社長
1983年8月:信越化学工業 副社長
1990年8月:信越化学工業 社長
2010年6月:信越化学工業 会長(代表権あり)
現在に至る


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