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zoom RSS 人はなぜ研究結果を捏造するのか? その心は?

<<   作成日時 : 2014/02/19 00:27   >>

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論文や発表資料には単純な誤りの他に、間違いなく意図的な改ざんや捏造が含まれてきます。これは歴史が証明するところです。なぜそのような不正がまかり通るのか? そこには色々な理由が考えられますが、私なりに列挙してみました。

  1.功名心があり、有名になりたいとの欲望に負けてしまう。
  2.不正を働くことにより経済的あるいは地位的な利益を受ける。
  3.立場上、不正を働かざるを得なくなる。
  4.夢想していることを自分でも事実と信じ込んでしまう。
  5.研究結果の解釈の誤りで、結果的に誤った情報を流してしまう。

私にはこの5つしか思い浮かびませんでしたが、状況によりさらに多くのケースがあると思います。下に示したWikipedia中にもありますが、この種の不正は論文を査読してわかる類のものではありません。

話は少し横道にそれますが、特許出願が特許として認められる(特許権が得られる)条件は、新規性があること、および、進歩性があること、です。新規性とはいままで全く世に知られていなかった事実、進歩性とは現在の科学技術水準の常識では容易に実現できないほどに評価しうる内容であること、です。この2つの条件を満たすために研究者は日夜努力しているのです。審査官が特許の内容を認めれば、「前例を見出すことができないから特許権を付与します」となり、晴れて特許権が与えられることになるわけです。

お分かりのように、特許庁の審査官は特許に書かれた内容が真実であり、脚色がないものであるとして審査しています。たとえば、「タイムマシンのつくり方」という特許を、審査官が納得できるように理路整然と書くことができたならば、間違いなく特許権を得ることが出来るでしょう。このタイトルの特許は実際に出願されていますが、残念ながら論理的でもなく理路整然としていません。従って、審査請求しても全滅です。

論文においても、特許においても、審査する人はそこに書かれた内容は正しいとして、その内容を評価します。内容に作為があった場合には、通るべきでない論文や特許が通ってしまうことも生じるわけです。今回、小保方晴子氏にNature論文(2014年1月)について疑義が出、Natureと理研がそれぞれ別々に調査に入ったようです。内容そのものではなく、掲載されていた写真が問題であるようです。論文の本質的な部分には問題がなく、単に画像の貼り間違いということであればと願っています。小保方さんの論文に関する情報の断片は、こちらにまとめています。


以下は、少し長いですが、Wikipediaより引用させていただきました。

科学における不正行為

科学における不正行為としては、実験のデータの改竄(かいざん)や捏造(ねつぞう)、他人の論文の剽窃(ひょうせつ)、他の科学者のアイディアの盗用、実験データを記録した媒体(USBメモリ、CD-Rなど)の窃盗およびコピー、ギフトオーサーシップなどがある。

科学の研究結果は、論文として発表される前にその分野の専門家による査読が行われ、研究の妥当性が問われるが、査読は「各研究者が倫理的行動をとること」を前提としているため、実験結果の捏造やデータの改竄、他人の研究の盗用などを発見する機能は果たしていない。

黄禹錫による「ES細胞論文の捏造事件」のように、科学における不正行為によってニセの情報(特に画期的だと思わせるような成果)が出回ると、しばしば、そのニセ情報に基づいて世界中の研究グループが、それに追随する様々な研究を(1グループごとに)数千万円〜数億円単位の予算を投入して行うことになるが、結果としてそれらの罪のない研究グループの研究までが水泡に帰すことになる。

科学者によってデータの捏造などによりデッチあげられ、科学雑誌・専門誌などで流布したウソの知識というのは、科学的であると主張されていながら後で確かめられる証拠が無いのであるから疑似科学であるとされている。

このサイトには多くの捏造の実例が記されています。

2000年
旧石器発掘捏造事件(旧石器捏造事件)- 藤村新一が30年ほど前から発見していた旧石器の発見が、捏造であったことが暴露された。影響が大きく、歴史教科書の修正までせざるを得なくなった。

2004年12月
... 理化学研究所  実験データが改ざんされた不正論文があったとして記者発表されたが、裁判の結果、2010年4月に記者発表は取り消された。

2005年6月
大阪大学医学部論文不正事件  大阪大学 2005年6月に、実験データの不適切な掲載を理由として、大阪大学医学部の下村伊一郎教授(内分泌・代謝内科)や竹田潤二教授(発生工学)らが発表していたNature Medicine誌の論文(Nat Med. 2004 Nov;10(11):1208-15.)が撤回された。

2005年9月
多比良和誠教授、川崎広明助手ら 東京大学  遺伝子の働きを制御するリボ核酸に関する論文について、疑義が浮上。2006年3月に、データは偽造された可能性が高い、とされた。

2005年12月
... 京都大学  ある教授の論文が、研究室の助手のデータを無断で使用して書かれたものだったと判明し、停職処分3ヶ月。

2006年1月
杉野明雄教授 大阪大学 大阪大学大学院生命機能研究科の杉野明雄教授による論文不正が発覚し同教授は懲戒解雇された。

2010年
アニリール・セルカン事件 東京大学、JAXA  東京大学大学院工学系研究科の助教であったアニリール・セルカンの経歴詐称、業績の捏造、剽窃が判明。学位取り消し、懲戒解雇相当の処分が下された。

2010年
琉球大学医学部における論文捏造事件  琉球大学 琉球大学の森直樹教授らの研究論文にデータ流用などの不正があった恐れがあるとして、論文が投稿された学術誌から指摘を3月に受け、同大学は4月に調査委を設置。38編の論文について不正があるとの調査結果が発表された。

2011年
獨協医科大学における論文不正事件 獨協医科大学 獨協医科大学の服部良之教授らの研究論文にデータ捏造などの不正があった恐れがあるとして同医大が調査委員会を設置し、4月末、同教授を諭旨退職にした。

2012年
藤井善隆 東邦大学 東邦大学の准教授で日本麻酔科学会に所属する藤井善隆医師が、1991年〜2011年に発表した論文212本のうち、172本にデータ捏造の不正があったとする調査結果を日本麻酔科学会の調査特別委員会が発表した。

2012年3月
名古屋市立大学における論文不正事件  名古屋市立大学 名古屋市立大学の調査委員会は、1997-2011年に発表された名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授、原田直明准教授の論文19本に実験画像の捏造や流用などの研究不正があったことを公表した。

2012年
森口尚史 東京大学医学部附属病院  東京大学医学部附属病院特任研究員の森口尚史がiPS細胞を使った世界初の臨床応用として心筋移植手術を6件実施したと発表したが、うち、5件が虚偽であることが発覚し、東京大学医学部附属病院から懲戒免職処分を受けた。

2013年4月
京都府立医科大学における論文不正事件 京都府立医科大学 京都府立医科大学の調査委員会は、循環器・腎臓教室の元教授の研究室から発表された14報の基礎研究論文に実験画像の改竄などの研究不正が見つかったとし、同教授に退職金の返還を求めることを発表した。

2013年
ノバルティス社ディオバンの臨床研究不正事件  京都府立医科大学や慈恵医科大学など5大学。 京都府立医科大学の松原弘明教授らが行った高血圧治療薬(降圧剤)バルサルタン(商品名「ディオバン」)の臨床研究において、その薬に有利になるようにデータが人為的に操作されていた。

2013年
東京大学分子細胞生物学研究所における論文不正事件 東京大学分子細胞生物学研究所 東京大学分子細胞生物学研究所における論文不正に関する、科学研究行動規範委員会による調査の中間報告において、1996〜2011年に発表された51報の論文に科学的な適切性を欠いた画像データの使用がされていたと判断され、合計210カ所の画像の流用、転用、貼り合わせ、不掲載、消去、過度な調整など認められることが発表された。




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2014/03/30 00:04

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