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zoom RSS 忘れた頃に再発を繰り返す食品への毒物混入

<<   作成日時 : 2014/02/08 09:14   >>

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下に示した文書は私が2007年に書いたものである。これは1982年に医薬に毒物が混入されたケースである。日本でも市販商品に毒物が混入し回収に至った例は多くある。最近ではマルハニチロの子会社、アクリフーズ(Wikipedia)の冷凍食品に農薬が混入した。このアクリフーズの記事を引用すると、


アクリフーズは、
1974年に事業開始した雪印乳業の冷凍食品部門を起源とするが、現在はマルハニチログループの一社。
2001年10月 - 雪印集団食中毒事件による経営悪化から、冷凍食品部門を分社化した子会社「雪印冷凍食品株式会社」として設立
2013年12月29日 - 群馬工場で生産された冷凍食品から農薬が検出され、大規模自主回収へと発展(詳細は「アクリフーズ農薬混入事件」を参照)。
2014年4月1日 - マルハニチロホールディングス、マルハニチロ食品、マルハニチロ畜産、マルハニチロマネジメントとともに、株式会社マルハニチロ水産へ吸収合併され、解散。存続会社となる同社は、社名をマルハニチロ株式会社に改称を予定している。

農薬混入事件

詳細は「アクリフーズ農薬混入事件」を参照

アクリフーズ群馬工場で2013年11月〜12月に製造された冷凍食品から有機リン系の農薬・マラチオンが検出され、同年12月29日に同社は自主回収すると発表した。翌30日には、群馬県警察は意図的に混入された可能性があるとして捜査を開始し、2014年1月25日にアクリフーズ群馬工場で働いていた契約社員の男が農薬の混入に関わっていたとみて、偽計業務妨害容疑で逮捕した。また、同日の記者会見でマルハニチロホールディングス社長及び同社担当常務並びにアクリフーズ社長が2014年3月31日をもって引責辞任することが発表された。



いつの時代も口から入るものに薬物が混入する。これは歴史が証明するところである。まずは、毒物が混入しないシステムの構築、そして、事故にしろ故意にしろ、毒物が混入した時には速やかにその対処策を講じる。結局はこれしかない。人が介在する限り、悪意の毒物混入は今後も避けては通れない。こと、口から入るものについては性悪説で望むよりほかに方法はない。


食品への毒物混入の防止と、混入の事実が判明した時の対処の仕方

防止策
1.原材料の受け入れ検査の徹底
2.水、空気など製造に利用するユーティリティの定期検査の徹底
3.作業員の健康管理と清潔な作業服着用の徹底
4.作業上に入るに際しての持ち込み品検査の徹底
5.製造ラインの合理的な設計と運用の徹底
6.問題発生時に製造データが利用できるトレーサビリティの確立
7.製造プロセスにおける製造情報の蓄積とそのデータを用いたプロセス改善
8.製造に携わる作業員の教育、再教育
9.製造異常情報の蓄積とその活用(プロセスと作業員へのフィードバックなど)
10.その他

異常事態判明時
1.その事実を速やかに経営層に伝達
2.速やかな状況判断し、責任あるものがその対策を講じる
3.対策は現場任せにはしないこと
4.このくらい、という対策ではなく、その本質を捉えた対策が求められる
5.その他



2007年1月25日文書

生きているクレド(Credo:信条) ジョンソン&ジョンソンのケース

 先ごろは国内外において、食材偽装や、賞味期限切れの食材の使用、クレーム隠し、あるいは届出数字のごまかしや捏造などで社会問題化する事例が後をたたない。企業であるからには、まず経営理念があり、その中で企業の果たすべき社会的使命が謳われている場合が多い。また、最近流行のCSR(Corporate Social Responsibility;企業の社会的責任)では、社会の一員としての企業の位置づけ・あり方を明確にし、従業員にもそれを守らせている企業が多くなってきている。それにもかかわらず不祥事が後を絶たないのである。

 今回紹介の事例は、1982年に、ジョンソン&ジョンソン(米国)が販売のタイレノール(頭痛薬)に起こった毒物混入事件についてである。カプセル薬であったため、毒物混入が容易であったことに端を発する。

 この毒物混入事件で不幸にもシカゴで7名の方が亡くなられたが、会社は毒物混入の事実を知るや直ちに全米より3100万本にも及ぶタイレノール容器を回収した。そして、毒物の混入が不可能なように、三重に封印されたカプセルを納める容器へとそのデザインを変更し、5週間後には再び市場にタイレノールを送り出した。

 このすばやい、倫理を重んじた対応により、会社の評価は却って上がり、利益も失わずにすんだ。逆に、従来どおりカプセルで頭痛薬を売り続けた他の製薬会社の売上高は減少した。

 以上の行動は、経営者の利益を度外視したすばやい対応と、その根本である社会に対する使命感に負うところが大きい。これは会社の「我が信条:Credo」に沿ったすばやい対応であり、危機管理の模範となっている。1月23日のザ・リッツ・カールトンホテル大阪の例でも示したように、クレドは決して絵に画いたものではなく、それを自分の物として考え悩み、体得にまで持って行っているから、すばやい対応が可能となるのである。信条とはよく言ったものである。経営理念やCSRはまだまだ哲学の世界の産物に過ぎないと感じさせられる。


Johnson & Johnson  我が信条 
http://www.jnj.co.jp/entrance/credo.html

我々の第一の責任は、我々の製品およびサービスを使用してくれる医師、看護師、患者、
そして母親、父親をはじめとする、すべての顧客に対するものであると確信する。
顧客一人一人のニーズに応えるにあたり、我々の行なうすべての活動は質的に高い水準のものでなければならない。
適正な価格を維持するため、我々は常に製品原価を引き下げる努力をしなければならない。
顧客からの注文には、迅速、かつ正確に応えなければならない。
我々の取引先には、適正な利益をあげる機会を提供しなければならない。

我々の第二の責任は全社員 ――世界中で共に働く男性も女性も―― に対するものである。
社員一人一人は個人として尊重され、その尊厳と価値が認められなければならない。
社員は安心して仕事に従事できなければならない。
待遇は公正かつ適切でなければならず、
働く環境は清潔で、整理整頓され、かつ安全でなければならない。
社員が家族に対する責任を十分果たすことができるよう、配慮しなければならない。
社員の提案、苦情が自由にできる環境でなければならない。
能力ある人々には、雇用、 能力開発および昇進の機会が平等に与えられなければならない。
我々は有能な管理者を任命しなければならない。
そして、その行動は公正、かつ道義にかなったものでなければならない。

我々の第三の責任は、我々が生活し、働いている地域社会、
更には全世界の共同社会に対するものである。
我々は良き市民として、有益な社会事業および福祉に貢献し、適切な租税を負担しなければならない。
我々は社会の発展、健康の増進、教育の改善に寄与する活動に参画しなければならない。
我々が使用する施設を常に良好な状態に保ち、環境と資源の保護に努めなければならない。

我々の第四の、そして最後の責任は、会社の株主に対するものである。
事業は健全な利益を生まなければならない。
我々は新しい考えを試みなければならない。
研究開発は継続され、革新的な企画は開発され、失敗は償わなければならない。
新しい設備を購入し、新しい施設を整備し、新しい製品を市場に導入しなければならない。
逆境の時に備えて蓄積をおこなわなければならない。
これらすべての原則が実行されてはじめて、株主は正当な報酬を享受することができるものと確信する。


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