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zoom RSS ギャンブルの種類と勝ち負けに関する考察

<<   作成日時 : 2014/04/21 00:01   >>

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古(いにしえ)より丁半博打なるものがある。これは2このサイコロを振ったときに、その出目の合計が偶数であれば丁、奇数であれば半といい、そのどちらの出目が出るかを当てるものである。当然のことながら、この賭博の前提には、丁の目が出る確率は1/2、半の目が出る確率は1/2であるという前提がある。具体的には2このサイコロがそれぞれ識別できるとすると、6×6=36通りの出目があるが、その内訳は丁が18通り、半が18通りということである。

この賭博に1回だけ参加するのであれば、勝者になるか負者になるかのいずれかであるが、無限回数この賭博を繰り返すと、勝率はゼロに近づくことになる。Excelで乱数を発生させてシミュレーションしてみると、勝率がゼロに近づく様子がよくわかる。ただしこの勝負は、1回の勝負ごとにテラ銭が必要であるとすると、賭博を続けるにつれてテラ銭分が持ち出しとなるので、割に合わないことは容易に想像できる。

さて、このテラ銭が必要ない勝負において、勝利をものにする方法はあるだろうか?
たとえば、次のような方法はどうだろうか?

賭博回数の進行に従って掛金を倍々にしていく。例えば、1回目が1円、2回目が2円、3回目が4円、4回目が8円、5回目が16円、そして6回目が32円という具合である。そして、この勝負は勝ったところでやめる。この前提で、勝負の結果を予測すると次のようになる。

 1回目で勝ったとき    +1=+1円
 2回目で勝ったとき    ー1+2=+1円
 3回目で勝ったとき    ー1−2+4=+1円
 4回目で勝ったとき    ー1−2−4+8=+1円
 5回目で勝ったとき    ー1−2−4−8+16=+1円
 6回目で勝ったとき    ー1−2−4−8−16+32=+1円

勝つまでやれば、1円の勝ちとなって勝負を終えることができる。ただし、丁半賭博はお馴染みの「コマが揃いました」の掛け声がかからなければサイコロが振られることはないので、高額まで掛金がつり上がってしまった場合に、はたして受け手がいるかが問題となる。


賭博に関係するものとして、プロスペクト理論がある。これは期待利益が同じ2つの異なったケースについて、どちらのケースを選ぶかにより、その人のリスク志向性を見ようというものである。

このプロスペクト理論とは少し意味合いが違うかもしれないが、負けがこんできた時に、起死回生を狙った大勝負に出るなどがその典型例である。この勝負に勝ちさえすれば、今までの損を取り戻せると大勝負にでるが、結局は負けてますます傷口を大きくすることになる場合が多い。

本来であれば丁半の出る確率は1:1であるはずであるので順当な勝負ということができる。だが、イカサマが行われていた時などはその確率が変化している。もし、今までの負けがイカサマによるものであれば、勝ちの確率よりも負けの確率が大きくなっていることになり、ここでの大勝負は致命的である。しかし、イカサマがありそうだとわかっていても、人は熱くなると状況が読めなくなり、そこに内在するリスクを見ることができなくなる。


次はすこしひねくれた問題。いま、A、B、Cの箱の一つに宝物が入っているとする。選択者はこの箱の一つを選び、もしそこに宝物が入っていると、その宝物は選択者のものとなる。宝物が得られる確率は1/3と単純なゲームである。

このゲームを少し複雑にする。選択者が箱の一つを選んだ後に、出題者が宝物の入っていない箱をひとつ取り除く。そうすると、そこには宝物が入った箱が1つ、そして、宝物が入っていない箱が一つ残ることになる。この段階で、選択者が宝物を手に入れられる確率は1/2となるが、実際は下の図に示すように、宝物が手に入る確率はやはり1/3である。

しかしである。出題者が宝物が入っていない箱の一つを取り除いた後に、選択者が残っている箱の2つより再度の選び直しをしてもいいとの許可を選択者に与えるとする。この時、選択者は自分が選んでいない方の箱へと選び直しをすべきである、というのが問題の答えである。選び直しをすると図の右に示したように、宝物が当たる確率は2/3となる。

図は、塗りつぶしが宝物が入っている箱、矢印が選択者が選択した箱、×が入っているのが出題者が取り除いた箱を表している。(ここに示しているのはこちらのブログで示した問題の解答です)

画像



このブログの終わりに競馬での悲劇について触れておく。なまじ競馬への才能があったために、税制の落とし穴に落ち込んだ話である。賭博のテラ銭よりも問題は深刻である。



The Huffington Post 4月7日

競馬の利益5億7千万円を超える追徴課税 外れ馬券は経費じゃない?
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北海道の公務員の男性(41)が競馬で約78億円の払戻金を受け、馬券の購入費計約73億円分を差し引いた約5億7千万円を競馬の所得として申告したところ、札幌国税局から4億円以上の申告漏れを指摘されたことが分かった。外れ馬券が経費として認められなかったためだ。

日本中央競馬会(JRA)は2002年、大量の馬券をパソコンや携帯電話で手軽に購入できるシステムを導入。男性はこれを利用し、役所が休みの土日はテレビの競馬中継を欠かさず見て、JRAに登録された8千頭の馬の能力や騎手の技術を独自に分析、ネットで年間2千回以上馬券を購入した。課税対象となった05〜10年の6年間で、計約72億7千万円の馬券を買って計約78億4千万円の払い戻しを受け、差し引き約5億7千万円の利益を得た。

国税局は国税庁通達に従い「一時所得」と認定。「収入を得るために直接かかった金額」としては外れ馬券を除いた当たり馬券の購入費だけを経費にできると指摘した。

■過去には外れ馬券を経費と認める判決も

過去にも外れ馬券をめぐり裁判が行われている。2013年5月、大阪地裁で行われた元会社員の男性被告の裁判では、競馬で得た30億円余りの払戻金を申告せずに約5億7千万円を脱税したとして所得税法違反に問われていたが、購入費全額を経費と認める判決が下された。その後、検察が控訴しており、控訴審判決は5月9日を予定している。

男性は2007〜09年、約28億7千万円を投じて得た30億円余りの払戻金を申告せず約5億7千万円を脱税したとして起訴された。

しかし、昨年5月の一審・大阪地裁判決は、購入費全額を経費と認めて課税対象所得は1億4千万円だけだと認定。脱税額は約5千万円と算出し、懲役1年の求刑に対し、懲役2カ月執行猶予2年とした。


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「馬券の必要経費裁判」は決着したが、なぜ脱税で懲役2月となったのか?
はずれ馬券が必要経費であるかないかの裁判が確定しました。事件の詳細は下に記しました。結果は当然のことながら必要経費。この判例により、国税庁通達が書き換わることになるのでしょう。 ...続きを見る
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2015/03/10 21:32

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