煮詰まって、おこげ寸前にまで至った、小保方論文は初期化できるか?
STAP細胞の記者会見が開かれてから、2月、3月、4月と長い時間が過ぎ去っていった。この間に小保方さんが一方的に不正をなしたと判断されたり、また、その判断を下した石井調査委員長も自身の論文捏造問題でその責を辞するなど、まるで小説を地で行くような展開が繰り広げられ、この混乱はまだ続いている。
ここで改めて1月30日付の神戸新聞を見てみると、その1面トップには次の言葉が踊り、紙面の半分以上を使ってその素晴らしさについての解説がされている。
新型万能細胞を開発 iPSより簡易作成 神戸の理研、マウスで成功
「STAP]と命名 人への応用焦点に
同じく、2月2日付の神戸新聞にも、3面(第3ページ)の約3分の1を使って、小保方さんを褒めちぎっている。
STAP細胞 神戸・理研、小保方さん 「ストレス」鍵に挑戦重ね 異分野のひらめき導く
ガラス管通す 細胞の心読む 自由に研究を
そして、2月9日付の日本経済新聞は「サイエンス欄」でSTAPの解説をしている。
生き物の発生・再生は謎だらけ 生物の謎に光。万能細胞
育つ仕組みや傷の修復
細胞に刺激を与えた時の影響などを調べた研究例
ここ3ヶ月の論争は一体何であったのか? 私の立場は傍観者にしか過ぎないが、それでも何かがおかしい? どこかに掛け違いがあると感じてしまう。
小保方さん一人に不正の責任を押し付け、他の共同著者は知らぬ顔。そして、「理研」対「小保方」対決は、いや対決といっても理研がお殿様で小保方さんが領民であるから、これは対決とは言えないが、力で小保方さんをねじ伏せているようにしか見えない。
写真の使い回しや貼り合わせなどは、確かに不正といわれれば不正であるかもしれないが、そこにこだわっている限り次のステップには進めない。STAP細胞が真実か!?、それとも幻か!? こちらの問題の方が責任問題を追求するよりもはるかに重要ではないのか。そう感じながら、その結論を待ち望んでいる一人である。
科学の世界の議論は、政治ではなくやはり科学で決着を付けるのが筋というものである。
なお、STAP細胞に関しては刺激惹起性多能性獲得細胞(Wikipedia)に経緯、再現テストの計画などが記されている。
理化学研究所によるSTAP現象の検証
2014年4月7日、理研はSTAP現象の検証作業を野依理事長主導で実施することを発表した。
計画概要
刺激による分化細胞の多能性誘導現象が存在するか否かを科学的に厳密性の高い方法で検証する。そのために、論文で報告されたリンパ球からの多能性誘導の再現性の有無を検討するのみならず、他の分化細胞からの多能性細胞の誘導の可否についても厳密な細胞系譜追跡法を用いて検証する。
マウスを用いた実験においては、多能性の検証のために厳密性が高いと評価されている、胚盤胞注入によるキメラ胚への寄与能を調べることで、多能性の有無の確認を行う。
具体的な検証方法は、
リンパ球からの多能性細胞の誘導の再現性の有無の検証(細胞実験)
分化細胞からの多能性細胞の誘導の可否についての厳密な検証(マウス実験)
の2つ。
体制実験総括責任者:理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター特別顧問(相澤研究ユニット 研究ユニットリーダー兼務) 相澤慎一
研究実施責任者 : 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター・多能性幹細胞研究プロジェクト・プロジェクトリーダー・丹羽仁史
細胞培養に関わる実験は丹羽以下計4名が、マウスに関わる実験は相澤以下計2名が担当する。小保方に関しては相沢慎一は「協力を得たいが、情報を求めることはあっても検証チームに加えることはない」としている。
スケジュール
検証計画の期間は2014年4月1日より概ね1年。検証完了までの間、実験総括責任者は、適宜、理事会に検証実験の状況報告を行う。理事会は、報告を踏まえ、都度、検証実験を継続的に進めるか、否かを判断する。
情報の公開
実証計画開始 4 か月(2014年8月1日)を目途に中間報告、検証計画の終了をもって最終報告を行う。
Yomiuri online 4月30日
小保方さんの論文不正ならかなりの人も…質問状
STAPスタップ細胞の論文問題で、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーの代理人を務める三木秀夫弁護士は30日、理研の調査委員会に対し、「捏造ねつぞう」や「改ざん」の定義に関する質問状を提出したことを明らかにした。
質問状は「どのような解釈をとるのか明らかにされず、争点が散漫になり主張がかみ合っていない」と指摘した。三木弁護士は、調査委の石井俊輔・前委員長が自らの論文に疑義が浮上して辞任した問題も踏まえ、「小保方さんの論文が不正なら、かなりの人もこれに当たると思う。定義などを慎重に整理して議論せずに、調査報告書が確定したら大変なことになる」と強調した。
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ここで改めて1月30日付の神戸新聞を見てみると、その1面トップには次の言葉が踊り、紙面の半分以上を使ってその素晴らしさについての解説がされている。
新型万能細胞を開発 iPSより簡易作成 神戸の理研、マウスで成功
「STAP]と命名 人への応用焦点に
同じく、2月2日付の神戸新聞にも、3面(第3ページ)の約3分の1を使って、小保方さんを褒めちぎっている。
STAP細胞 神戸・理研、小保方さん 「ストレス」鍵に挑戦重ね 異分野のひらめき導く
ガラス管通す 細胞の心読む 自由に研究を
そして、2月9日付の日本経済新聞は「サイエンス欄」でSTAPの解説をしている。
生き物の発生・再生は謎だらけ 生物の謎に光。万能細胞
育つ仕組みや傷の修復
細胞に刺激を与えた時の影響などを調べた研究例
ここ3ヶ月の論争は一体何であったのか? 私の立場は傍観者にしか過ぎないが、それでも何かがおかしい? どこかに掛け違いがあると感じてしまう。
小保方さん一人に不正の責任を押し付け、他の共同著者は知らぬ顔。そして、「理研」対「小保方」対決は、いや対決といっても理研がお殿様で小保方さんが領民であるから、これは対決とは言えないが、力で小保方さんをねじ伏せているようにしか見えない。
写真の使い回しや貼り合わせなどは、確かに不正といわれれば不正であるかもしれないが、そこにこだわっている限り次のステップには進めない。STAP細胞が真実か!?、それとも幻か!? こちらの問題の方が責任問題を追求するよりもはるかに重要ではないのか。そう感じながら、その結論を待ち望んでいる一人である。
科学の世界の議論は、政治ではなくやはり科学で決着を付けるのが筋というものである。
なお、STAP細胞に関しては刺激惹起性多能性獲得細胞(Wikipedia)に経緯、再現テストの計画などが記されている。
理化学研究所によるSTAP現象の検証
2014年4月7日、理研はSTAP現象の検証作業を野依理事長主導で実施することを発表した。
計画概要
刺激による分化細胞の多能性誘導現象が存在するか否かを科学的に厳密性の高い方法で検証する。そのために、論文で報告されたリンパ球からの多能性誘導の再現性の有無を検討するのみならず、他の分化細胞からの多能性細胞の誘導の可否についても厳密な細胞系譜追跡法を用いて検証する。
マウスを用いた実験においては、多能性の検証のために厳密性が高いと評価されている、胚盤胞注入によるキメラ胚への寄与能を調べることで、多能性の有無の確認を行う。
具体的な検証方法は、
リンパ球からの多能性細胞の誘導の再現性の有無の検証(細胞実験)
分化細胞からの多能性細胞の誘導の可否についての厳密な検証(マウス実験)
の2つ。
体制実験総括責任者:理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター特別顧問(相澤研究ユニット 研究ユニットリーダー兼務) 相澤慎一
研究実施責任者 : 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター・多能性幹細胞研究プロジェクト・プロジェクトリーダー・丹羽仁史
細胞培養に関わる実験は丹羽以下計4名が、マウスに関わる実験は相澤以下計2名が担当する。小保方に関しては相沢慎一は「協力を得たいが、情報を求めることはあっても検証チームに加えることはない」としている。
スケジュール
検証計画の期間は2014年4月1日より概ね1年。検証完了までの間、実験総括責任者は、適宜、理事会に検証実験の状況報告を行う。理事会は、報告を踏まえ、都度、検証実験を継続的に進めるか、否かを判断する。
情報の公開
実証計画開始 4 か月(2014年8月1日)を目途に中間報告、検証計画の終了をもって最終報告を行う。
Yomiuri online 4月30日
小保方さんの論文不正ならかなりの人も…質問状
STAPスタップ細胞の論文問題で、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーの代理人を務める三木秀夫弁護士は30日、理研の調査委員会に対し、「捏造ねつぞう」や「改ざん」の定義に関する質問状を提出したことを明らかにした。
質問状は「どのような解釈をとるのか明らかにされず、争点が散漫になり主張がかみ合っていない」と指摘した。三木弁護士は、調査委の石井俊輔・前委員長が自らの論文に疑義が浮上して辞任した問題も踏まえ、「小保方さんの論文が不正なら、かなりの人もこれに当たると思う。定義などを慎重に整理して議論せずに、調査報告書が確定したら大変なことになる」と強調した。
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この記事へのコメント
人間は誰でも細かい間違いを侵すのは仕方が無いと思います。研究結果に影響の無い間違いは、正しいデータの入れ替えで再判定し承認すれば良いでしょう。
小保方さんの件について、理研の調査委員会に対する不服申し立ての ( 理由補充書 ) を電子メールで提出し真正な画像があり、実験ノートやパソコン内にその根拠となる記録が残っており、再調査して欲しいと書かれてある。又、不正に対する理研の基準と解釈が不明確で恣意的な調査判定をしない様に求めています。
理研が最終的にどんな結論を出すか分かりません。小保方さん1人をスケープゴートにせず、更に組織防衛や予算獲得の為では無い、正しい判断をして欲しいと思います。
STAP細胞については、いずれどこかからその証明に関するニュースが出てくることになるでしょう。本文の「細胞に刺激を与えた時の影響などを調べた研究例」からこの道の専門家も何かあるのではと思っていると感じ取れます。いずれはっきりすることと思いますが、
ケース1:そのような事実が確認されなかったとき。残念な結果ですが、科学の一つの事実が確認されることになります。
ケース2:STAP細胞の存在が確認されたとき。喜ばしいことです。将来的な応用が期待されます。
このいずれであるかが早くはっきりすることを期待しています。それも、海外の科学者によるのではなく、日本人の科学者により。
おっしゃる様に早く結論を知りたいと思います。二つの結論です。一つ目は小保方さんの処遇です。二つ目はSTAP細胞の真偽です。私は、存在が確認される方に期待しています。