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zoom RSS 社会へのインパクト × 内容の正確さ ≦ マスコミ関係者の知的水準

<<   作成日時 : 2014/05/09 14:33   >>

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小保方さんが理研より黒とされた。これは最終決定である。その一方で、理研は、理研の研究者が投稿した文献3000件を改めて精査するとのことだ。理研自身が身を清めるということのようだ。

科学において一旦確立された事柄は揺るぎないものと一般には思われているが、実際には時間軸の中でその評価が変化して行くものと私は思っている。その時点では正しいとされていても、その後の科学的新発見や技術の進歩によりそれまでの定説がひっくり返ることなどはよくある話である。

小保方さんのSTAP細胞も歴史を書き換える可能性はまだ残っている。今の時点で正しいか正しくないかはまだ不明である。このSTAP細胞のあるなし問題については理研は不思議なことに深くは言及していない。というより、おそらくはないと思っている。私にはそう感じられる。従って、理研は小保方さんが不正を働いたかどうかだけに焦点を当てているのである。理研という超一流の科学者集団において、科学的真実の追求よりも倫理(政治力と言ったほうがふさわしいが)が前面に出てくることに違和感を感じる。

話を転じるが、もしマスコミがここまで騒がなければ、理研の対処方法は違ったものになってなっていただろうか? わざわざ重い腰を上げなかったかもしれない、と私は思っている。

マスコミ関係者の本分は本来は世の中の出来事を正確に伝えることである。しかし、互いに激しい競争にさらされるマスコミ関係者としては自ら思い描いたストーリーに従って、出来事や事件をセンセーショナルに報道する。そして、視聴率を勝ち取る。そうしなければ彼らは生き残っていけない。事件に意外性があればあるほど一般の視聴者の関心は高まる。

こう考えると、マスコミ関係者の関心事項は一般視聴者の関心事項と等しくなる。そのとき何が起こるか? マスコミの大衆化・世俗化である。一般大衆へのマスコミ関係者の迎合である。そこには「高みへの興味や追求」などは一切含まれてこないことになる。

さて、タイトルに記した「社会へのインパクト × 内容の正確さ ≦ マスコミ関係者の知的水準」。これはマスコミ関係者に対しては大変失礼なタイトルだと私も思っている。しかし、たとえば健康食品や健康器具などを例に挙げると、その中には商品自体あるいはその売り方にもいかがわしいものはごまんとある(内容の正確さが小さな値となる)。でも、マスコミがそれらについて騒ぎ立てることは希である。あの商品はいいかげんなものだとほとんどの人は知っており、騙されるのは無知なごく一部の人間だけであって、そんな報道をしても意味がない(社会へのインパクトが小さい)。このインパクトと正確さの掛け合が、マスコミ関係者の能力を超えることがないという不等式である。

これらの情報は十分にマスコミ関係者の範疇にはあるが、センセーショナルなニュースとはなり得ないとの判断がそこにはあるのであろう。社会的には非常に重要な事柄ではあると思うのだが。

この不等式に従うと、もし世の中にすごくインパクトを与える発見があって、その発見はほぼ確からしいとなった時、この両者を掛け合わせた値はマスコミ関係者の知的水準をはるかに超えることになる。そのとき、マスコミ関係者はこの事実をどのように報道していくのか? あるいは、海のものとも山のものとも彼らには判断がつかない代物は、報道もせずにただ黙って見過ごすだけになるのか? 

今回のSTAP細胞問題においても、最初はマスコミはこの発見をベタ褒め、ついで手のひらを返したように総非難の姿勢に転じた。タイトルの不等式を生きたものとするためには、マスコミ関係者の能力を大きくし、事象の価値を判断する能力を強化していくしか方法はない。

もう一つ、少し毛色が変わるが、よくある話を。学校や職場などで、今までにない斬新なアイデアを求めますと、先生や上司が決まり文句のように言っている。それに応えて、今までに聞いたこともないようなアイデアを絞り出し、報告した生徒や社員の行く末はどうなるのか? 非常に褒められる場合もあるかのしれないが、多くの場合は「君はなぜそのようなことしか思いつかないの。もっと現実味のあるアイデアを出しなさいよ。」ということで、若い心が意気消沈して話は終わる。この原因は、先生または上司が自分の世界の中でしか物事が判断できないということである。その判断を超えるような斬新なアイデアは「そのようなことは起こりようがない」「それは間違い」「なぜそのようにしか考えられないのか」ということにならざるを得ないのである。

マスコミが騒ぎ立てれば、灰色を黒とする力を持つ。小保方さんのSTAP問題もまだ先は見えないが、マスコミの力ですでに黒と決定づけられた感もある。ある種、これは権力である。その使い方次第で国民を、そして国を幸せにも不幸にもできる。学校の先生、会社の上司、そしてマスコミ関係者、いずれも人に大きな影響を与える仕事であるから、その求められる社会的使命は大きい。


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