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zoom RSS 世界のABO式血液型分布と、そこから推量されることがら

<<   作成日時 : 2014/06/29 01:27   >>

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血液型は忠実に親から子へと受け継がれるものとされています。O型とO型の両親より、A型あるいはB型の子供が生まれると、間違いなく大問題になります。(※極々稀ではありますが親と子で血液型がルールに従わない事例があります)

ABO式の血液型は、性格判断の種にされ、多くの書籍が発行され続けていますが、こちらは根拠のない話だと思います。赤血球にa因子、b因子を司る糖鎖があるかないかだけの話です。A鎖、B鎖がともにあればAB型、A鎖だけあればA型、B鎖だけだとB型、そして鎖が全くないものがO型です。

資料2には国・民族と血液型分布が記されています。かなりの広がりを持っていることがわかります。

A型といっても、それを血液型決定因子(遺伝子レベル)で考えますと、aaおよびaoはともにA型として認識されます。因子aが優性遺伝だからです。資料2の国・民族の血液分布から血液型決定因子を求めたのが、資料3です。この資料および資料4のA型、B型、O型分布世界地図より次の考察をしました。

1.米国黒人(黄色部分)は連番7、16ともにa因子の割合が高くなっているが、オリジンであるアフリカではa因子、b因子ともに高い値ではなかった。
2.薄緑部分の米国インディアン(連番1)、エスキモー(連番4)、アイヌ(連番26)は民族大移動上の経路にあたる位置に存在するが、その血液型決定因子の割合は大きく異なっている。
3.赤色部分のケニア・キクユ族(連番2)、中国(連番10)、パプア(連番14)、ハンガリー(連番19)、ジプシー(連番25)、アイヌ(連番26)は最小自乗法誤差の値が大きい。
  これは血液型決定因子の割合と実際のABO式血液型存在割合の間に乖離が大きいことを示している。この原因としては、中国などのような多民族国家で、血液型分布の偏りが大きい場合、あるいは現在も他民族との混血が進行中である民族である場合、などが考えられる。
4.逆に、青色で示した、島国である英国(連番8)や日本(連番22)は最小自乗法誤差の値が小さく、民族としての均一性が高くなっていると推測される。

資料3の下の表には、日本の血液分布の解析結果を示したが、同じA型といっても血液型決定因子で見るとaoタイプがaaタイプの4.0倍、同じくB型ではboタイプがbbタイプの6.4倍もあることがわかる。このことより、血液型性格判断に関する書籍も、aaタイプ、aoタイプ、bbタイプ、boタイプと場合分けが必要となるようにも思われます。

以上、見てきた事柄と、資料4のABO式血液型分布世界地図、そして資料5のミトコンドリア・イブの解析による確からしい民族移動の足跡を重ね合わせると、米国黒人の血液型分布の例からも、ABO式血液型は数百年単位というかなり短時間に変化するのではないかと考えられます。

その変化の理由を、特定の血液因子を持った人が特定の病気に冒されその数を減らすことに求めるべきではないかとの作業仮説のもとに文献調査をした結果が資料1です。Wikipediaはこの考え方にはやや否定的ではあるが、その他の文献(資料)はこの考え方を推しているように思います。このような外因がない限り、ABO式血液型は短時間に大きな変動を受けることはないのではないでしょうか。ミトコンドリア・イブとABO式血液型の世界分布をあわせて考察すれば、人類を苦しめてきた病気の歴史が、地域を特定してあぶり出されてくるかもしれません。




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資料1

血液型(wikipedia)

血液型と免疫

1980年代は血液型(抗原)によって発病(感染)しやすい病気としにくい病気があるとの仮説を唱えていた者が一部ではいたが、ヒトゲノム計画が終わりつつあった2000年に科学雑誌『Nature』の総説として掲載された情報によると「血液型と胃腸管に関するいくつかの形質に弱い相関が確認できるが、血液型と疾患の相関について再現性よく示されたものは無い」とのことであった。


Trends in Glycoscience and Glycotechnology Vol. 17 No. 98 (November 2005) pp. 285-294
ウィルス感染におけるABO組織-血液型抗原の役割

結語

病原体が特定のABO抗原に結合することが微生物とウィルスの両方の分野で最近より明確に示されたことで、このような機構が作用していることが示された(23、36)。

これらの2つの例においては、それ自体が選択圧になるような特に致死的な病原体ではないが、より致死的な微生物のような場合でも同様の作用が生じる可能性を強く示している。

ABOトランスフェラーゼの遺伝子座における選択圧を生じる新たな機構として、我々はウィルスが以前の宿主から獲得したウィルス上のABO抗原と自然抗体が相互作用する可能性を示した。我々は、このことが文献的に報告のあるいくつかのウィルス性疾患(例:インフルエンザ)とABO型との関連性を説明できると考えている。

もしこれらの2種類の選択圧、すなわち'病原体の接着'とウィルス-自然抗体の相互作用を同時にモデルシミュ
レーションに取り入れられるならば、ほとんどのヒトの集団で見出されるものと非常によく一致したABO型の頻度を予測することができる。そしてこの機構、特にウィルス-自然抗体の相互作用とその免疫学的な帰結をよく理解することで、ワクチン処方を改良することができると考えている。

23. Aspholm-Hurtig, M., Dailide, G., Lahmann, M., Kalia, A., Ilver, D., Roche, N., Vikstrom, S., Sjostrom, R., Linden, S., Backstrom, A.,Lundberg, C., Arngvist, A., Mahdavi, J., Nilsson, U.J., Velapatino, B., Gilman, R.H., Gerhard, M., Alarcon, T., Lopez-Brea, M.. Nakazawa,T., Fox, J.G., Correa, P., Dominguez-Bello, M.G., Perez-Perez, G.I., Blaser, M.J., Normark, S., Carlstedt, L, Oscarson, S., Teneberg, S.,Berg, D.E., and Boren, T. (2004) Science 305, 519-522
36. Tan, M., and Jiang, X. (2005) Trends Microbiol. 13, 285-293


※次の文献は受け売り(コピペ)ですので、内容の確認は取れていません。

血液型で違う?『かかりやすい病気』と『性格』

ABO式の分布ルーツ

最も多い血液型はO型ですが、そのルーツは約4万年前にアフリカで生まれ(中略)彼らは狩猟民族で、肉を食べて生活していました。

A型は旧石器後〜新石器時代の中期、人間が農耕・牧畜という新たな環境により、穀物などの農作物を摂ることで、耐性ができ消化できるようになった。

B型が最初に現れたのは白人種と蒙古(もうこ)人種の混血種が居住するインドやウラル地方で、すぐにユーラシア大陸を支配していた遊牧民の特徴となった。

最も免疫力の低いAB型は、農耕民族(A型)と遊牧民族(B型)との混血から生まれた血液型。

体質の傾向

O型は丈夫な消化管・強い免疫力・感染症にかかりにくい。活発な代謝を必要とし、栄養を体内にため込もうとする体質
A型は糖尿病や心筋梗塞、動脈硬化など生活習慣病を誘発してしまう
B型は結核や肺炎、サルモネラ菌の食中毒にはかかりやすく、結核にいたってはO型に比べて10%も感染率が高い
AB型は免疫系が弱く、病気にかかりやすい傾向があります。特に心臓病にかかりやすい体質




資料2

社会実情データ図録より

(2006年5月27日収録、5月29日(注)追加、2009年12月1日インド人、米国インディアン・白人を追加、2013年7月4日米国赤十字データ追加)

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資料3

血液因子は父親、母親からそれぞれひとつずつ子供にもたらされ、子供の血液型を決めることになる。血液型にはAB型、A型、B型、O型の4種類があるが、その血液型を構成する元は、父親と母親からもたらされるA因子とB因子である。血液型の分布をA因子とB因子の存在確率に直す計算を行った。その結果を示したのがこの表である。計算手順は次の通りである。

1.AB型、A型、B型、O型を合計し、その合計が100%とならない場合には、各数値に定数を掛け、
  合計が100%となるように修正した。
2.AB型、A型、B型、O型の数値が修正値に近づくように、A因子とB因子の存在確率を最小自乗法を使って
  決定した。
3.最小自乗法で答えが得られた時の、誤差の合計(煤ix血液型真値ーx血液型計算値)^2、xはAB型、
  A型、B型、O型)を表の右端に記した。

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資料4

社会実情データ図録より

          A型の分布

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          B型の分布

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          O型の分布

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          血液型から見た民族系譜

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資料5

ミトコンドリア・イブ(Wikipedia)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
国、民族の中のオーストラリアや、図「血液型から見た民族系譜」の、オーストラリア人はアボリジニのことですね。

小生はジャカルタに居たときに南アジアはO型が60%という文献を読み、周囲のインドネシア人約30名に聞き取りしたところ、やはり60%くらいがO型でした。
匿名
2014/10/05 13:59
血液型にはABO式以外にも、Rh式など多くの血液型が知られ、これらを系統的に調べていくと、民族移動との関連にさらなる情報が提供されることになるのでは、と思っています。
畑啓之
2014/10/05 19:05

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