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zoom RSS 人は「セレンディピティ」と出会った時、それを認知できる能力を持つ

<<   作成日時 : 2014/06/09 05:50   >>

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科学は社会に貢献もするし、また、時として思いがけずも社会に害をも与える存在である。科学自体には多かれ少なかれ、その貢献や害をなす要素が含まれているが、それを選択して利用していくのが人間である。

そして、科学は連続的に進歩する部分もあるが、ある日突然に新事実が発見され、それにより不連続に進歩する場合が多い。特に、社会に大きな貢献をもたらすのは後者である。この突然の新発見は何によりもたらされるのか、その原理原則がはっきりすれば、科学は定常的に進歩していくことになるのであるが、そこには、人間という非論理な媒体が関与しているので、そうは問屋が卸さない。これが、言ってみれば計算どおりには行かない科学のおもしろさかもしれないのだが。

科学を科学者目線と科学者以外の方の目線で分類してみたのが次の表である。


画像



科学者仲間から見ても尊敬に値する成果はノーベル賞にも匹敵する素晴らしい成果である。これをさらに一般の人からの視点で見ると、「あたりまえ」としている部分は、一般の人にも理解しやすく、また、その成果が待ち望まれていたものである。人類にとっても待ち望まれていた技術ということができる。「びっくり」は一般の方が想像もしていなかった発見で、このような発見があると、少し遅れてではあるが、その発見をもとに始まった研究が人類の幸福に寄与していくことになる。

それに対して、科学者から見て「ありきたり」、あるいは「ナンセンス」と感じられるものには、オリジナリティの欠如であったり、科学と名付けて一般消費者をだまそうとする意図が含まれていたりする場合が多い。疑似科学、似非(えせ)科学と言われるものの多くがこれに属する。

同じ研究費を使うからには、科学者たるもの、同じ科学を行う仲間から多少なりとも「尊敬」あるいは「すばらしい」と言ってもらえるような研究・開発をしたいものである。そのためには、テーマの設定と人材の能力の2つの要素が必要である。この両方がそろわないと素晴らしい仕事を成し遂げることができない。

テーマを決め、そこに研究者(科学者)を投入する、その決定権を持っている人の技量が一番に問われていると思われる。


さて、話は少し飛ぶが、これは「科学評価の五段階説」である。科学者から見て「すばらしい」、一般の方から見て「びっくり」するようなこの五段階は、新発見がなされた場合に、科学者と一般の方の双方ともに起こるリアクションである。段階5にたどり着けずに消え去っている新発見が多くあるのではないだろうか。特に、セレンディピティに出くわしたとき、それがセレンディピティであると気づかずに通り過ぎてしまった場合、これは段階1のこんなことは起こるはずがないであるが、その新発見の芽は芽生えなかったことになる。

セレンディピティを手中に収めるのも、研究者の持たねばならない能力である。


科学評価の五段階説(J.D.バナールが提唱)
1.この新しい説は全くばかげている。
2.この説は面白いが、残念ながら間違っている。
3.この説には何かがあるかもしれないが、重要ではない。
4.この説は非常に重要であるかもしれないが、独創的ではない。
5.この説はまさしく自分がいつも考えていたことと同じである。



自然科学におけるセレンディピティ(Wikipedia)

セレンディピティは、失敗してもそこから見落としせずに学び取ることができれば成功に結びつくという、一種のサクセスストーリーとして、また科学的な大発見をより身近なものとして説明するためのエピソードの一つとして語られることが多い。

セレンディピティが見出せる代表例

ハンス・クリスティアン・エルステッドによる、電流と磁気の関係の発見(1820年)
チャールズ・グッドイヤーによる、ゴムへの加硫の発見(1839年)
アルフレッド・ノーベルによる、ダイナマイトの発明(1866年)
クリップの発明(1890年代)
ヴィルヘルム・レントゲンによる、X線の発見(1895年)
ピエール・キュリー、マリ・キュリー夫妻による、ラジウムの発見(1898年)
  ポロニウムを抽出した閃ウラン鉱の残渣の方が電離作用が強いため、更に調べたところ見つかった。
ハンス・フォン・ペヒマン(en)による、ポリエチレンの発見(1898年)
アレクサンダー・フレミングによる、リゾチームとペニシリンの発見(1922年と1928年)
  フレミングが培養実験の際に誤って、雑菌であるアオカビを混入(コンタミネーション)させたことが、
  のちに世界中の人々を感染症から救うことになる抗生物質発見のきっかけになった。
アルバート・ホフマンによる、LSDの幻覚作用の発見(1938年)
ロイ・プランケットによる、テフロンの発見(1938年)
パーシー・スペンサーによる、電子レンジの発明(1940年代)
ウィリアム・ショックレーらによる、トランジスタの発明(1947年)
ジョルジュ・デ・メストラルによる、マジックテープの発明(1950年頃)
江崎玲於奈らによる、トンネルダイオード、トンネル効果の発見(1950年代)
アーノ・ペンジアスとロバート・ウィルソンによる、宇宙背景放射の発見(1964 - 1965年)
アントニー・ヒューイッシュとジョスリン・ベル・バーネルによる、パルサーの発見(1967年)
核実験監視衛星ヴェラによるガンマ線バーストの発見(1967年)
スペンサー・シルバー、アーサー・フライによる、付箋(ポストイット・メモ)の発明(1969年)
液晶ディスプレイの交流駆動方式の発明(1971年)
ルイス・アルヴァレズ、ウォルター・アルヴァレズ、フランク・アサロ、ヘレン・マイケルによる、恐竜滅亡の小惑星衝突原因仮説(1980年)
ハロルド・クロトー、リチャード・スモーリー、ロバート・カールによる、フラーレン(C60)の発見(1985年)
田中耕一による、高分子質量分析法(MALDI法)の発見(1980年代)
飯島澄男による、カーボンナノチューブの発見(1991年)
安全ガラスの発明
白川英樹らによる、導電性高分子の発見
キチンの開発
  皮を剥がされたウサギにキチンをかぶせたところ、因幡の白兎のように再生した。


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