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zoom RSS 「リケジョ」「リケジョ」と世の中騒がしいが、「リケジョ」は特別な存在なのか?

<<   作成日時 : 2014/07/10 05:34   >>

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ここ数年「理系女子」、いわゆる「リケジョ」に関する記事が新聞紙上をにぎわせている。とくに、本年は小保方晴子さんからリケジョ・フィーバーが始まり、その評価は置くとしても、どう見ても異常な雰囲気である。

昭和の時代においては、大学の理系学部に在籍する女子の数は少なかった。薬学部や農学部にはある程度の数の女子はいた。だが、理学部や工学部に在籍する女子の数は少なかった。いま、リケジョとはどの学部の女子を指して言っているのだろう。明確ではないような気がする。

昨年から少しだけ事情は変わったかもしれないが、理系の人間が会社に就職するのは至難の業で、出世の可能性やその生涯賃金も文系出身の学生と比べると低いように感じている。これは私の認識不足、一部に被害妄想かもしれないが、理系が主に就職する製造業に属する会社を見ている限りそんな気がする。理系で入社すると専門職、いわゆるスペシャリストとしての職場が優先となり、マネジメントからは離れた存在になる。一方、文系の学生は何にでも対処が可能との認識から総合職、ジェネラリストとしての存在となる。

会社のマネジメントはジェネラリストが決め、それをスペシャリストが遂行するという図式である。この図式に従う限り、文系の学生をスペシャリスト職場に配属するのは無理がある。その職場で成果が見込めないばかりか、経験をさせるという意味ではそのような配属はあるかもしれないが、そんな恐ろしいことは想像もしにくい。ということで、企業においては、優秀な理系人間であればあるほどスペシャリストに特化するような人事が行われる、行わざるを得ないことになる。

学生がどのようなライフプランを描くか? これは理系、文系を選ぶときにかなりの部分が決定されることになる。そしてそれは高校時代に決定される必要がある。人生経験が浅い高校生にとってはそれは勇気ある決断ということになる。最近の流れで言うと、その選択基準は就職率、そして授業料が大きな比重を占める。特に、理系は文系と比較して生涯賃金が低く、しかも最近では修士課程まで修了してやっと一人前、就職する権利を得られるという、文系とのアンバランスが生じている。文系+2年間という歳月、そしてこの間の学費問題、理系の授業料は一般に文系よりも高く多くの学生が将来返済しなければならない奨学金をもらっている。

このような状況下で、日本の国力を維持し、さらに発展させていく要となる理系学生が質・数ともに育っていくのか? それが大きな問題である。言葉は悪いが、この質・数を少しでも押し上げようとするイメージ的な仕掛けが「リケジョ」という、その内容は不明であるが、なんとなく良さそうな響きを持った言葉ではないだろうか。今よく言われているM字カーブの解消による女子の戦力化とどこが違うのか? 「リケジョ」という響きだけがひとり歩きするのではなく、ここまで言われると、男子学生を凌駕するような素晴らしい女子学生が多く出てこなければならない。それでこそ、「リケジョ」の面目が立つ。そうでない限り、「リケジョ」という言葉は、理系出身者の数の不足を補うための呪文にしか過ぎなくなる。

本日の日本経済新聞の一面には「トヨタ、理系女子に奨学金、入社で返済位免除」なる記事が載った。その目的は「優秀な『リケジョ』を取り込み、ものづくりに携わる人材の多様化を進める。」とある。文系の人間を生産現場に配属すれば、その思考パターンよりさらに多様化が進むと思わないではないが。さすがに経営者はそんな冒険はしないであろうし、できない。ともかく、今の日本における「リケジョ」は不思議な地位と響きを持っている。この期待に応える「リケジョ」が多く出てきて、その地位を確固とすることを願っている。



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