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zoom RSS 研究開発を進めるに当たって私が留意している事柄

<<   作成日時 : 2014/07/14 05:09   >>

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研究開発といってもいろいろな分野の研究開発があり、研究フェーズにも基礎研究から応用研究、そして製法改良のための研究まで、実に幅広いものです。従って、研究開発とひとくくりに議論することは難しく、どういう分野のどのフェーズの研究をするかにより、求められる人材、技術・装置、費用などは大きく変化することは容易に想像できます。

とはいっても、多様な研究開発であっても共通する事柄もあると思います。ここでは、研究開発を進める上で私が大切にしていることを記していきます。

まずはじめに、インスピレーションとパースピレーションの問題です。日本の研究所や大学では独創的な発想もなされますが、誰かが始めたことの後追い研究が結構多いと感じます。インスピレーションが少なくパースピレーションに偏重しているということです。もっと発想豊かに、が日本の社会に求められているのではないでしょうか。多くのアイデアが出され、そのアイデア間の実現可能性とそれが実現した時の技術的優位性を議論し・・・が理想的です。しかし、今日からアイデアを出しなさいといっても急に出るものでもありません。特に良いアイデアを出しなさいと注文を付けられると、その途端に萎縮してしまうのではないでしょうか。かと言って、アイデアを出すのは難しいと言っていては、きっと明日も同じことを言い続けることになり、そこには発展性がないことになります。アイデアを出すためには何が必要なのでしょう。

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物事を見聞きしておかしいと思えるということは、その分野の知識や素養があるということです。研究開発の源はナゼであると思いますので、このナゼがない人には疑問も湧かずヒラメキも期待できないわけです。多くの研究者を見てきましたが、このナゼを言える人は限られています。そして、もっと難しいのは、ある研究者からナゼが発せられた時に、その研究者がそのナゼをどのような理由で発信しているのか、その理由を理解できる研究者が少ないことも問題です。そして、上司がそのナゼの意味を理解できない場合には、往々にして悲劇が起こります。そして、誰もナゼを発しなくなります。

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研究者は机上の空論ではいけません。実際に物事を見つめ、そこで何が起こっているかを推測することが重要となってきます。そしてPDCAの輪を回して、その本質を追求することにより研究開発の成果を得ていくことになります。物事を見続けていると、見えるはずもないその内面が見えるようになってきます。感が研ぎ澄まされるということでしょうか。これだ、と思ったときには、その確度は結構高いものであると感じています。

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研究を始める前にはありとあらゆる可能性を考えておく必要があります。ブレーンストーミングです。これは知識と知恵と、そして頭の柔らかさを証明するための儀式です。

多くの候補の中から可能性のあるルートを選び出したら、それらが実際に可能性がある方法であるかどうかを試す必要があります。人によっては、これと思ったひとつの方法を徹底的に検証し、それがダメとわかった場合に次の方法に着手する人もいますが、これはリスクが高い進め方であると思います。最初に、候補の方法全てにつきあらっぽくでも感度を掴んでおけば、どの候補の方法から着手すべきかがわかります。この感度掴みは実際に汗を流して試す場合もありますが、机上だけの検討で可能性がないと分かる場合もあります。

研究中に想定と違う結果が出てきた場合、この場合には2つの可能性があります。本当にダメな場合、そして理由はわからないが予想外の結果が出た場合です。後者の場合、そうなった何らかの理由がありますから、必要に応じてその原因を追求すべきです。大発見・大発明はこういうところから生まれます。

いわゆるチョンボは、セレンディピティに繋がることもあります。一方、ネガティブデータは研究処方が対処できる有効範囲を決めるために重要です。ネガティブだからダメだと言って廃棄してしまうのではなく、大切にすべきデータです。

経済的な視点、これは説明するまでもないと思います。今日では、ここにエコという視点を加える必要が生じました。

目的と手段を混同しない。研究しているだけで満足していてはダメです。研究するこにより何かを作り出すということですから、研究は手段に外なりません。この目的と手段を混同している人は結構多くいます。

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そして最後に精神論です。わたしは、この「あたりまえだろ」という言葉と、それとは反対に「誰もそんなことはしていないだろ(なぜ前例のないことをするのだ)」という言葉は研究にとって禁句であると思っています。世の中でなされている前例がある研究ならば受け入れられ、まだ市民権が確定していないような研究あるいは研究方法や手法は認めないという態度は、新しいことへの挑戦(チャレンジ)を妨げ、研究を阻害するからです。そして、このような制度の下では新しいことに果敢にチャレンジする研究員の考課点が悪くなって行くことになります。これではチャレンジする人がいなくなります。

日本の研究開発も、そろそろ大きな変換点に来ているのではないでしょうか。研究者は前例がないことに果敢にチャレンジしていきましょう。そのためには、研究者に実力と自信が必要になります。

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