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zoom RSS ヘリウム飛行船を使って上空300mでの高効率風力発電が実現するかも

<<   作成日時 : 2014/12/05 20:53   >>

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飛行船で発電。この発想は面白い。

下の写真のような大きな飛行船に、3枚羽のプロペラ(風車)を仕込み、それを回転させて発電する。上空では地上より安定して強い風が吹くために、発電効率が上がるとある。

ここで私の4つの疑問。

1.風の強さが変化しても高度は保てるか?
 この飛行船はケーブルにつながれている。無風状態の時は、ヘリウム飛行船がそのまま真っ直ぐ上へと登っていくので、飛行船の所在は真上である。風が吹けば、飛行船が風下方向へと流されることになるが、風の強さにかかわらず仰角を保とうとすると、飛行船自体に風の強さに応じた浮力(上方向への力)を発生させる仕組みが必要となる。

2.設置可能な台数は?
 高度300mで発電すると、仰角が45度の時には、飛行船は風向きにより300mの範囲で円を描いて発電することになる。この仰角が大きい場合には風の力が十分に活かせずに発電効率が落ちるだろうし、仰角を小さくすると発電効率は高くなるが描く円の半径は大きくなると考えられる。
 設置式の風力発電プロペラとは事情が異なり、設置に広い面積が必要となる。飛行船をつなぎとめるケーブル同士がお祭りをしない距離はいかほど? 複数の飛行船であっても風により同じ方向に流されるので、半径+αの距離を離せば大丈夫のような気もするが。面積あたりの発電能力を向上させるためには、発電機を大きなものとする必要が生じる。

3.発電時にかかるモーメントが発電量限界を決定する?
 写真からは3枚プロペラがひとつの発電機である。このプロペラが風を受けるとモーメントを受けて、飛行船の姿勢が不安定になることはないのか? たとえば、無風から強風への瞬時の変化があった場合、無回転のプロペラに強風が当たることになる。この場合には、プロペラの軸方向に瞬間に大きなモーメントが生じる。反対向きに回るプロペラを対で取り付けることは考えられないか?

4.強風によりプロペラが破損した時には?
 破損したプロペラが飛行船を突き破ると墜落である。送電線を切断すると、出火に至る危険性もある。風車の破損とは、たとえばこのような状態を言う。
 強風が影響?風力発電用風車の羽根が壊れて車に…福岡市(12/02 10:31)
 風力発電用の風車が壊れて落下しました。その際、破片の一部が約100m離れた駐車場に止められていたワゴン車に当たってサイドガラスなどが割れたほか、屋根の一部がへこんだということです。

数多くの発電用飛行船が空中に回っている姿は、マンタの群れが空中を漂っているようにも想像でき、実現すると壮観でしょうね。



朝日新聞デジタル 12月5日

ソフトバンク、米ベンチャーに出資 浮かぶ風力発電開発

画像



 ソフトバンクは5日、気球のように空中に浮かぶ風力発電設備を開発している米国のベンチャー企業「アルタエロス・エナジーズ」に700万ドル(約8億4千万円)出資すると発表した。

 アルタエロス社は米マサチューセッツ工科大学が発祥のベンチャー企業。開発中の設備は、ヘリウムガスを使う円筒形の気球の中に発電用の羽根を備えて、上空100〜600メートルの高さに浮かべる。上空の風は地上より強く安定しているため、地上の場合に比べ2倍超の発電量が期待できる。

 基礎工事もいらず、設置費も割安になる。通信設備も積めるため、携帯電話などの基地局としても利用できるという。

 アルタエロス社は離島や鉱山での需要を見込み、1年以内の商用化をめざしている。日本でも、大規模な現場を抱える建設会社や災害時の非常用電源が必要な自治体などを販売先として考えているという。(志村亮)



日経産業新聞 4月2日

テスラの申し子、夢を力に 米起業家に流れる独創性

 3月21日、風力発電の高度で世界新記録が生まれるとのニュースが世界を駆け巡った。挑戦者は米マサチューセッツ工科大学(MIT)発のアルタエロス・エナジーズ(マサチューセッツ州ボストン)。大空に舞う飛行船で風力発電し、地上に送電する奇想天外な構想だ。世界記録となる1000フィート(約304メートル)の大空での発電にアラスカ州で取り組む。

■発電量は倍以上

 「上空の安定した強風を使えば、発電量は地上の2倍以上になる。飛行船しかないと思った」。アルタエロスCEO(最高経営責任者)のベン・グラス(29)は目を輝かせる。電気自動車(EV)のテスラ・モーターズでインターンを経験。創業者のイーロン・マスクに憧れ、25歳で起業した。

 開発中の飛行船型風力発電機は直径約20メートルのドーナツ型。ヘリウムガスで上空に浮かべ、中央空洞部の3枚の羽で発電する。商用化を探る最新型は発電能力最大200キロワット。150世帯分の年間消費電力をまかなえる。発電コストは低く、日本の太陽光発電の半分以下となる1キロワット時15〜18円。送電網のないへき地や大規模農園、採掘場、難民キャンプなどでの利用を見込んでいる。


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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
羽根車の回転数は一定していないので得られる電気は直流の不安定電圧ですね。

商用の送電網に接続する為には定電圧で定周波数に変換する必要があります。定電圧で定周波数に変換する為にはインバーターを使用するとすればインバーター駆動電源が別途ひつようになります。不安定電圧を定電圧に変換するインバーターの総合変換効率はきっと低い事でしょう(若しもそのようなインバーターが存在すれば)。
匿名
2014/12/06 08:59

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