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zoom RSS 記事「自動化の憂鬱」を読んで思ったこと コンピュータに座を譲り渡した人間は退化する

<<   作成日時 : 2016/07/08 04:44   >>

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最近は人工知能の進歩が著しく、多くのことが自動でできるようになってきた。その裏で、多くの職業が人工知能に取って代わられるのではと危惧されている。

日本技術士会近畿本部の機関紙「きんき150号(7月1日発行)」に「自動化の憂鬱(本多顕治郎(建設))」という2ページの記事があった。著者は建設部門の技術士である。

記事からその文書の一部を引用すると、

”設計”の分野、特に構造設計に明るい未来があるとは思っていない。CADの導入をあきらめた人は図面を作成する仕事から撤退した。

構造設計の分野も自動化が著しい。現在の建築や複合構造物の構造設計は、一貫構造計算プログラムが圧倒的な進化を遂げ、これを利用して行うのがほとんどである。

3次元配筋図システムで自動計算された数値計算結果と手計算によるそれを比較すると思いのほかその差は小さい。
画像


最近、自動化が進む中で、”想像力”に乏しい技術者が増えたと感じることが多い。(中略)自ら手を動かして計算するということは、まず、その現象が発生するメカニズムを理解する必要があるので、多くの書籍に目を通していたような気がする。入力すれば結果が出てくる技術計算の自動化は、技術者が勉強する機会を奪い、”想像力”を乏しくしているように思われる。

以上、引用


最近はかなりの数値計算がコンピュータでできるようになった。基本的なデータを入力すると結果が得られる。プログラムを組んだ人(責任者)は計算原理を理解した上でそのプログラムを書き上げているので、その道のプロである。それに対して、使用する側の人はプロもいれば素人に近い人もいる。ともかく、数値を入れれば何らかの結果は得られる。

記事では手計算とプログラムではほとんど同じ結果が得られることが示されている。これは、手計算をした人はプロ、そしてプログラムを利用して計算した人もプロであるからである。プログラムを用いての計算でも入力数値が正しくないととんでもない結果をはじき出すことがある。その結果を見て、何かがおかしいと感じられるのはプロ、その数値をそのまま信じてしまうのは素人である。

私の属する化学の分野でも蒸留計算などでコンピュータは利用されている。そんなに難しい計算ではないので、一度手計算を行って、その計算プロセスを理解するように言ってはいるが、実際にはそれをする人はいない。数値をコンピュータに入れるだけなので、苦も無くそれらしい結果がはじき出される。

事象の裏にある原理原則を理解し、それを応用できるのは人である。コンピュータではない。妄信的にコンピュータを利用することは、記事が言っているように、「勉強する機会」が奪われているということである。ちょっとした条件の違いが良い結果につながることがある。コンピュータプログラムにはその条件が反映されていない可能性もある。

人の強みは”想像力”、考える力である。コンピュータには考える力はまだない。人は考え新しい技術を創造していく。コンピュータはあくまでもツールである。ツールであることを認識して、うまく使いこなしていくことが肝要である。



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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
ドローンが実用化されたと思ったら戦闘機の空中戦も人間よりも有能になりそうです。

人工知能、戦闘機バトルでも人間を打ち負かす
http://www.sankei.com/wired/news/160710/wir1607100002-n1.html

Genetic Fuzzy based Artificial Intelligence for Unmanned Combat Aerial
Vehicle Control in Simulated Air Combat Missions
http://www.omicsgroup.org/journals/genetic-fuzzy-based-artificial-intelligence-for-unmanned-combat-aerialvehicle-control-in-simulated-air-combat-missions-2167-0374-1000144.pdf
匿名
2016/07/10 17:08
匿名様

記事を紹介いただきありがとうございます。

ふた昔前には、「自動車の作動原理を知っていなくても車は動く。人間は車をうまく運転できればよい」と言われてきました。この論法で世の中はどんどんと進化していくことになりそうですね。最近は自動車の自動運転が話題に接する機会も多くなってきました。ハンドル・アクセル・ブレーキの使い方を知らなくても、車が運転できる時代も視野に入ってきたということですね。きっと。
アルケミスト
2016/07/16 04:42
先日塩現場を通りかかった際に運転者に事故を起こした経緯を聴く機会がありました。

彼曰く、
「駐車場に車を入れようして後進した際に突起物を越えようとしてアクセルを踏んだら急加速して後部が(ぶつかりそうになった)実際はぶつかったので、前進しようとしてアクセルを踏んだらこれまた急発進して車の前部を前の壁にぶつけた。」

彼の車の後部は凹み前倫は破損して廃車状態でした。

彼曰く、
「オートマチック車は急発進してしまう。」でした。

教訓:
オートマチック車は半クラッチが出来ないのでソロソロという微妙な速度調整ができないので出っ張りのある道路での発進や後退は避けるのが賢明です。
匿名
2016/07/16 06:44

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