パリ協定で日本は2030年には2013年比で温室効果ガスを26%減らすというが 問題の石炭火力発電
本ブログは、技術士一次試験・基礎科目・5群の温室効果ガスに関する。本日付の日本経済新聞に「パリ協定と石炭火力発電」があったので、その内容に関連付けて記していく。
わたしの分類(基礎科目の問題と解答集)では、カテゴリーEのE02中の問題H28-1-5-4、E03中のH28-1-5-3、E04中のH24-1-5-2、E11の全問に関係する。
パリ協定
第22回締約国会議(COP22)(全国地球温暖化防止活動推進センター)
2016年11月4日、昨年のCOP21で採択されたパリ協定が発効しました。11月6日現在、100の国と地域がパリ協定のメンバーになっています。
地球の平均気温の上昇を2℃未満に抑えるなど、世界中の国々が合意してパリ協定に描いた地球の未来を実現できるかどうかは、パリ協定の詳細ルールがどのようなものになるかと、今後各国が温暖化対策をレベルアップさせていけるかにかかっているのです。
日本は2030年までに2013年と比較して温室効果ガスの排出量を26%減らすとしています。
日本で排出される温室効果ガスの93%程度が二酸化炭素由来です。
日本経済新聞 2016年12月19日
石炭消費、欧米で急減 カナダや英国は石炭火力発電を停止し再生可能エネルギーにシフト
発熱エネルギーあたりのCO2排出量は、石炭が天然ガスの1.6倍と多い。
各国は2030年までに
カナダ 石炭火力発電所を全廃
英国 同上
オランダ 同上、 温室効果ガス排出量を55%減らす
フィンランド 石炭起源のエネルギー禁止の方向
デンマーク 脱石炭
オーストリア 脱石炭
日本 石炭の使用量が増加すると予想されている
低炭素社会に向けた日本のエネルギー戦略、どうする石炭火力と再エネの拡大(2016年12月19日、スマートジャパン) 図の出典は環境省
環境省は2050年を見据えた「長期低炭素ビジョン」を策定して、2017年3月をめどに公表する予定だ。日本を含む先進国には2050年までに温室効果ガスの排出量を80%以上削減することが求められている。温室効果ガスの大半を占めるCO2(二酸化炭素)の排出量のうち、日本では94%がエネルギーの消費に伴って発生する。
とりわけ世界の潮流から遅れをとっているのが、石炭火力発電の抑制と再生可能エネルギーの拡大だ。2050年に低炭素電源の比率を9割超まで高めるには程遠い状況にある。
石炭火力は2030年でも2割を超える
政府は2030年のCO2排出量の削減目標(2013年比で26%減)を達成するために、電源別の比率を表すエネルギーミックスを2015年4月に設定した。LNG(液化天然ガス)・石炭・石油を合わせた火力発電の比率を56%まで低減して、CO2を排出しない再生可能エネルギーと原子力を44%まで高める目標だ(図4)。
経済産業省が推進する次世代の火力発電技術を採用すると、2030年には現在の最先端の発電設備と比べて石炭火力では約3割、LNG火力でも約2割のCO2排出量を削減できる(図6)。エネルギーミックスの比率が同じでも、すべての火力発電設備が次世代の技術に移行すれば、CO2排出量を2割以上削減することが可能になる。2050年までに移行を完了させるためには、新技術の実用化と設備更新を急がなくてはならない。
さらに、参考として、日本の火力発電所一覧(Wikipedia)
技術士一次試験・基礎科目・H16~H28年問題解答集に戻る
わたしの分類(基礎科目の問題と解答集)では、カテゴリーEのE02中の問題H28-1-5-4、E03中のH28-1-5-3、E04中のH24-1-5-2、E11の全問に関係する。
パリ協定
第22回締約国会議(COP22)(全国地球温暖化防止活動推進センター)
2016年11月4日、昨年のCOP21で採択されたパリ協定が発効しました。11月6日現在、100の国と地域がパリ協定のメンバーになっています。
地球の平均気温の上昇を2℃未満に抑えるなど、世界中の国々が合意してパリ協定に描いた地球の未来を実現できるかどうかは、パリ協定の詳細ルールがどのようなものになるかと、今後各国が温暖化対策をレベルアップさせていけるかにかかっているのです。
日本は2030年までに2013年と比較して温室効果ガスの排出量を26%減らすとしています。
日本で排出される温室効果ガスの93%程度が二酸化炭素由来です。
日本経済新聞 2016年12月19日
石炭消費、欧米で急減 カナダや英国は石炭火力発電を停止し再生可能エネルギーにシフト
発熱エネルギーあたりのCO2排出量は、石炭が天然ガスの1.6倍と多い。
各国は2030年までに
カナダ 石炭火力発電所を全廃
英国 同上
オランダ 同上、 温室効果ガス排出量を55%減らす
フィンランド 石炭起源のエネルギー禁止の方向
デンマーク 脱石炭
オーストリア 脱石炭
日本 石炭の使用量が増加すると予想されている
低炭素社会に向けた日本のエネルギー戦略、どうする石炭火力と再エネの拡大(2016年12月19日、スマートジャパン) 図の出典は環境省
環境省は2050年を見据えた「長期低炭素ビジョン」を策定して、2017年3月をめどに公表する予定だ。日本を含む先進国には2050年までに温室効果ガスの排出量を80%以上削減することが求められている。温室効果ガスの大半を占めるCO2(二酸化炭素)の排出量のうち、日本では94%がエネルギーの消費に伴って発生する。
とりわけ世界の潮流から遅れをとっているのが、石炭火力発電の抑制と再生可能エネルギーの拡大だ。2050年に低炭素電源の比率を9割超まで高めるには程遠い状況にある。
石炭火力は2030年でも2割を超える
政府は2030年のCO2排出量の削減目標(2013年比で26%減)を達成するために、電源別の比率を表すエネルギーミックスを2015年4月に設定した。LNG(液化天然ガス)・石炭・石油を合わせた火力発電の比率を56%まで低減して、CO2を排出しない再生可能エネルギーと原子力を44%まで高める目標だ(図4)。
経済産業省が推進する次世代の火力発電技術を採用すると、2030年には現在の最先端の発電設備と比べて石炭火力では約3割、LNG火力でも約2割のCO2排出量を削減できる(図6)。エネルギーミックスの比率が同じでも、すべての火力発電設備が次世代の技術に移行すれば、CO2排出量を2割以上削減することが可能になる。2050年までに移行を完了させるためには、新技術の実用化と設備更新を急がなくてはならない。
さらに、参考として、日本の火力発電所一覧(Wikipedia)
技術士一次試験・基礎科目・H16~H28年問題解答集に戻る
この記事へのコメント
照明などの電源は直流電源で十分です。
特にLED電灯は数十ボルトで十分です。
大規模発電所の高圧電気を何段階にも分けて低圧電気に変換する損失はもったいないことです。