実験ノートやデータ・情報管理の杜撰さがSTAP問題のかなりの部分を生じさせたという事実!?
昨日の「STAP細胞問題」の続きです。
論文不正の横行に、日本学術振興会がテキストを発行しています。その名もズバリ「科学の健全な発展のために -誠実な科学者の心得-(2015年2月)全120ページ」です。STAP問題がこのテキストを作る端緒となったとは思うのですが、このテキストの中にはSTAP問題は登場しません。
4.データの収集・管理・処理
p.43~48 研究ノート(ラボノート)の付け方
p.48 最近は電子媒体によるノートやデータ等の保存も可能となっています。このような場合も、
実験等を記事した当日以外に後で修正や加筆・訂正などができないようにし、正確に
資料・データとして残すことが重要で、そうした方法等についても研究機関で明記して
おくことが求められます。
5.研究不正とは何か
p.49~53
このテキストを読んで感じたことは、小保方氏は不正と言うよりは、情報管理に抜けが多かったのではないかと言うことです。このことは、昨日のブログで紹介した「STAP細胞 事件の真相」のなかでも述べられています。
p.46 小保方氏はそもそもデータ管理が「きわめて杜撰」である。間違えて当たり前のような杜撰なデータ
管理をしておいて「間違えました」というのは、いわば未必の故意であり、ほとんど確信犯である。
単なるミスであるという言い分は通らない。
p.172 小保方氏の早稲田大学博士論文にかかる件
小林弁護士が小保方氏に「早稲田大学に提出しようとした博士論文の元ワードファイルを提供
してくれるよう」要請していた。
かねてからお願いしていたそのワードデータが(小林弁護士のもとに)メールで送られてきた。
小林弁護士「我々がデータで初めからほしいと言ったのは、そのデータを解析しようということを
目的として当初から言っていたんですが、それがかなわず、6月24日にメールで送られてきたん
ですが、すぐにファイルの分析をしたわけですが、そしたらですね、送る直前に更新されていたん
です。」
(※早稲田大学に提出しようとした真正の博士論文がどのようなものであったのかが確認できなく
なった)
「科学の健全な発展のために」を読み、書籍「STAP細胞 事件の真相」の内容と比較すると、不正とかねつ造と言う問題ではなく(多少の不正はあるかもしれないが)、データ管理の杜撰さからSTAP問題の多くが生じているとの印象を持った。
ただし、STAP問題と言った時には、小保方氏の作業分担は「あの日」に記されているようにSTAP現象発現までとすると、やはり若山氏の担当部分(キメラマウス作成)に詳細なメスを入れる必要がある。
以上がねつ造といわれ世間を騒がせたSTAP問題について私が感じ、おそらくはそうだろうと思ったことです。
さて、話は少し飛びますが、
技術士一次試験・適性科目 H26年(2014年)のⅡ-3にはねつ造、改ざん、盗用に関する問題が、
技術士一次試験・適性科目 H27年(2015年)のⅡ-7には文部科学省の「研究活動における不正行為等への対応等に関するガイドライン(平成26年8月、全25ページ)」が、
そして、Ⅱ-8には実験ノート(ラボノート)の扱い(「STAP細胞」問題を例示)が取り上げられている。
H28年には関連する出題はない。
ホームページ「アルケミストの小部屋」に戻る
論文不正の横行に、日本学術振興会がテキストを発行しています。その名もズバリ「科学の健全な発展のために -誠実な科学者の心得-(2015年2月)全120ページ」です。STAP問題がこのテキストを作る端緒となったとは思うのですが、このテキストの中にはSTAP問題は登場しません。
4.データの収集・管理・処理
p.43~48 研究ノート(ラボノート)の付け方
p.48 最近は電子媒体によるノートやデータ等の保存も可能となっています。このような場合も、
実験等を記事した当日以外に後で修正や加筆・訂正などができないようにし、正確に
資料・データとして残すことが重要で、そうした方法等についても研究機関で明記して
おくことが求められます。
5.研究不正とは何か
p.49~53
このテキストを読んで感じたことは、小保方氏は不正と言うよりは、情報管理に抜けが多かったのではないかと言うことです。このことは、昨日のブログで紹介した「STAP細胞 事件の真相」のなかでも述べられています。
p.46 小保方氏はそもそもデータ管理が「きわめて杜撰」である。間違えて当たり前のような杜撰なデータ
管理をしておいて「間違えました」というのは、いわば未必の故意であり、ほとんど確信犯である。
単なるミスであるという言い分は通らない。
p.172 小保方氏の早稲田大学博士論文にかかる件
小林弁護士が小保方氏に「早稲田大学に提出しようとした博士論文の元ワードファイルを提供
してくれるよう」要請していた。
かねてからお願いしていたそのワードデータが(小林弁護士のもとに)メールで送られてきた。
小林弁護士「我々がデータで初めからほしいと言ったのは、そのデータを解析しようということを
目的として当初から言っていたんですが、それがかなわず、6月24日にメールで送られてきたん
ですが、すぐにファイルの分析をしたわけですが、そしたらですね、送る直前に更新されていたん
です。」
(※早稲田大学に提出しようとした真正の博士論文がどのようなものであったのかが確認できなく
なった)
「科学の健全な発展のために」を読み、書籍「STAP細胞 事件の真相」の内容と比較すると、不正とかねつ造と言う問題ではなく(多少の不正はあるかもしれないが)、データ管理の杜撰さからSTAP問題の多くが生じているとの印象を持った。
ただし、STAP問題と言った時には、小保方氏の作業分担は「あの日」に記されているようにSTAP現象発現までとすると、やはり若山氏の担当部分(キメラマウス作成)に詳細なメスを入れる必要がある。
以上がねつ造といわれ世間を騒がせたSTAP問題について私が感じ、おそらくはそうだろうと思ったことです。
さて、話は少し飛びますが、
技術士一次試験・適性科目 H26年(2014年)のⅡ-3にはねつ造、改ざん、盗用に関する問題が、
技術士一次試験・適性科目 H27年(2015年)のⅡ-7には文部科学省の「研究活動における不正行為等への対応等に関するガイドライン(平成26年8月、全25ページ)」が、
そして、Ⅱ-8には実験ノート(ラボノート)の扱い(「STAP細胞」問題を例示)が取り上げられている。
H28年には関連する出題はない。
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この記事へのコメント
但しそのことは結果結論には影響しない。
これは捏造ではない。
しかしこのような作業を繰り返していると最初がどれだったのか解らなくなる。
実験ノート(データを含めて)を電子ファアイルで作成している昨今では「当日以外に後で修正や加筆・訂正などができないように」は不可能です。
p.172 小保方氏の早稲田大学博士論文にかかる件
1)送る直前に更新されていたんです。」(※早稲田大学に提出しようとした真正の博士論文がどのようなものであったのかが確認できなくなった)
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★ 「真正の博士論文」が博士課程修了時に提出した論文を指すのであれば、早稲田大学のHP或いは国立国会図書館に保管されている筈なので本人に請求する必要が無い。
参考:
大学に提出した博士論文の審査は、指導教官の早稲田大学教授(応用化学)、東京女子医大教授、ハーヴァード大付属病院教授の三名でした。
ハーヴァード大附属病院教授は博士論文を読んでいないと明言しました。
分かりにくい記述になっていまして申し訳ありません。
昨年? 小保方氏が本来早稲田大学に提出すべきであった博士論文(小保方氏は論文は完成していて取り違えただけ)を弁護士が自分のところに送付するようにと依頼したのに対して、直前に修正を加えられた電子版(博士論文)が送られてきたというもの。
博士論文の本来の提出時の日付が証明されれば、博士号の取り消しに多少なりとも抗することができると弁護士は考えたのだろう。
小保方氏は博士号取得のための公聴会(論文審査会)は問題なく通過していたわけであるから、その内容の博士論文さえ提出すれば何の問題もなかった訳である。年月が経ち、大学側は公聴会での内容よりもはるかにレベルの高い内容の博士論文を小保方氏に求めたと書籍には記されている。
例は良くないが、刑法で、殺人を犯した時の憲法で時効の成立が認められていても、その時効が突然廃止になったどこかの国のような話だ。