化学の問題 熱化学反応はこうすれば簡単に計算できる どこの本にも書いてない新手法
私は化学を生業としていますが、この手の問題は嫌いです。化学反応式同士を足したり引いたりしていれば、いつか答えにたどり着けるのですが、時間がかかる場合があります。答え候補の①から順番に手を付け、結局答えが⑤であった場合には多くの時間と気力をつぎ込むことになります。人によっては計算に絶対的な自信があり、④までが答えでないから⑤が答え、と決断できる人ならまだ少しは救われますが、普通の人はそれでも⑤を計算しないと自信が持てません。
参考書を調べても、やはり力づくで足したり引いたり、これがこの問題の「常識」です。
それでも、もっと簡単に解ける方法がないかと私なりに考え、ある方法にたどり着きました。少しは計算が楽になりますし、間違いもなくなると思います。
日本技術士会のホームページより
まずは普通の解き方から。①の発熱量を求めてみます。
問題で与えられている反応式は、
C+0.5O2=CO+111 (1)
C+O2=CO+394 (2)
H2+0.5O2=H2O+286 (3)
①CO+H2→C+H2O+?
H2Oが含まれているのは(3)式だけです。O2は含まれていないので、とりあえず(3)-(1)としましょう。
H2-C=H2O-CO+286-111 (4)
CとCOを反対側に移行すれば、
CO+H2=C+H2O+175
発熱反応です。一発でうまくいきました。これが答えです。簡単ですね。
うまくいくとこのように喜べるわけですが、ともかくこれは偶然の成功です。しかも、精神的に疲れました。
そこで機械的開放を求めて、式(1)~(4)を次のように変形します。化合物をすべて左辺へ、熱量は右に
C+0.5O2-CO =111 (1)
C+O2-CO2 =394 (2)
H2+0.5O2-H2O =286 (3)
CO+H2-C-H2O =? ①
登場人物(化合物)はC、CO、CO2、O2、H2、H2Oの6種類です。これを行列式のように並べます。
C CO CO2 O2 H2 H2O 熱量
1 -1 0.5 111 (1)
1 -1 1 394 (2)
0.5 1 -1 286 (3)
-1 1 1 -1 ? ①
これを見ると一目瞭然ですね。①=(3)-(1)、したがって?=286-111=175>0、発熱です。
念のために②についても同じく、
CO+H2O=H2+CO2+? ②
式を変形して、
CO+H2O-H2-CO2=? ②
C CO CO2 O2 H2 H2O 熱量
1 -1 0.5 111 (1)
1 -1 1 394 (2)
0.5 1 -1 286 (3)
1 -1 -1 1 ? ②
②=ー(1)+(2)ー(3)ですね。従って、?=-111+394-286=-3<0、吸熱反応です。
どうです。簡単になったでしょ。
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参考書を調べても、やはり力づくで足したり引いたり、これがこの問題の「常識」です。
それでも、もっと簡単に解ける方法がないかと私なりに考え、ある方法にたどり着きました。少しは計算が楽になりますし、間違いもなくなると思います。
日本技術士会のホームページより
まずは普通の解き方から。①の発熱量を求めてみます。
問題で与えられている反応式は、
C+0.5O2=CO+111 (1)
C+O2=CO+394 (2)
H2+0.5O2=H2O+286 (3)
①CO+H2→C+H2O+?
H2Oが含まれているのは(3)式だけです。O2は含まれていないので、とりあえず(3)-(1)としましょう。
H2-C=H2O-CO+286-111 (4)
CとCOを反対側に移行すれば、
CO+H2=C+H2O+175
発熱反応です。一発でうまくいきました。これが答えです。簡単ですね。
うまくいくとこのように喜べるわけですが、ともかくこれは偶然の成功です。しかも、精神的に疲れました。
そこで機械的開放を求めて、式(1)~(4)を次のように変形します。化合物をすべて左辺へ、熱量は右に
C+0.5O2-CO =111 (1)
C+O2-CO2 =394 (2)
H2+0.5O2-H2O =286 (3)
CO+H2-C-H2O =? ①
登場人物(化合物)はC、CO、CO2、O2、H2、H2Oの6種類です。これを行列式のように並べます。
C CO CO2 O2 H2 H2O 熱量
1 -1 0.5 111 (1)
1 -1 1 394 (2)
0.5 1 -1 286 (3)
-1 1 1 -1 ? ①
これを見ると一目瞭然ですね。①=(3)-(1)、したがって?=286-111=175>0、発熱です。
念のために②についても同じく、
CO+H2O=H2+CO2+? ②
式を変形して、
CO+H2O-H2-CO2=? ②
C CO CO2 O2 H2 H2O 熱量
1 -1 0.5 111 (1)
1 -1 1 394 (2)
0.5 1 -1 286 (3)
1 -1 -1 1 ? ②
②=ー(1)+(2)ー(3)ですね。従って、?=-111+394-286=-3<0、吸熱反応です。
どうです。簡単になったでしょ。
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