1年前の今日  アルツハイマー薬の開発のための発症原因想定が変化してきた

1年前の今日  2019年6月7「日


アルツハイマー病は、高齢化社会にとって重要な問題である。その発症原因には遺伝性のものがあることはわかっているが、それ以外の要因については多くの発症仮説が挙げられている。

少し前にはアルミニウムイオン原因説なるものもあり、身近な化合物だけに社会的にも大きな関心を引くことになったが、この原因説は今では否定されている。

製薬会社はアミロイドカスケード仮説で創薬を進めてきたが、開発薬に薬効が少なく、タウを主軸とした仮説での創薬に写ってきているというのが、本日の日本経済新聞の記事である。
アルツハイマー病(Wikipedia)

アルツハイマー病とは、脳が萎縮していく病気である。
現在のところ、進行を止めたり、回復する治療法は存在していない。
全世界の患者数は210 - 350万人ほど(2010年)。大部分は65歳以上に発病する。
アルツハイマー病は先進国において、最も金銭的コストが高い疾患である。

発症リスクを低下させるものとしては教育(知的生活習慣)、余暇活動、地中海食、肉体的活動などがあげられている。

アミロイドβ。リボンモデル。
アルツハイマー病脳病変の特徴として神経細胞の変性消失とそれに伴う大脳萎縮、老人斑の多発、神経原線維変化(neurofibrillary tangle:NFT)の多発の3つがあげられる。1980年代に老人斑がアミロイドβ蛋白(Aβ)の凝集蓄積であること、NFTが微小管結合タンパクのひとつであるタウが凝集線維化したものであることが明らかになった。

アミロイドカスケード仮説
アミロイドカスケード仮説は以下のプロセスからなる。
Aβ蓄積(老人斑形成)
タウ凝集・蓄積(NFT形成)
神経変性(神経細胞死)
上記のプロセスで神経変性にいたるという仮説である。重要な点はAβ蓄積を上流と考えたことである。アルツハイマー病脳ではAβとタウの両方の蓄積を認めることから、どちらが先に起こる現象であるのか

タウを主軸とした仮説
タウがアミロイドカスケード仮説の中で占める位置に関しては未だ確立しておらず、タウがアルツハイマー病の主役であるのか、Aβの毒性を仲介するのか、単なる随伴症状であるのかはわかっていない。タウの樹状突起における機能とAβの毒性を仲介する作用より、樹状突起におけるAβとタウの病理を結びつけるタウを主軸とした仮説も提唱されている。

アルミニウム原因仮説
アルミニウムイオンの摂取がアルツハイマー病の原因のひとつであるという説がある。



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