技術⼠⼀次試験基礎科⽬  この問題が難しい  R01再 組換えDNA

令和01年度再試験のⅠ-4-6は平成29年度Ⅰ-4-6とほぼ同じ問題です。

平成29年度


⑤は「見い出される」となっており、この設問は間違いです。ということは、「見い出されない」あるいは「見い出せるとは限らない」が正解となります。


H29-1-4-6  正答 ①

この問題は知識がなくては解答できません。

② 遺伝子組み換え技術により、大腸菌によるインスリン合成に成功したのは1979年である。
1979年には組換え医薬品第1号として、米国ジェネンテック社の研究者が世界で最初に大腸菌で生産させたヒト型インスリンが登場しました。

③ DNAの断片はゲル電気泳動によって陽極に向かって移動し、大きさに従って分離される。
緩衝液などに核酸(DNA/RNA)を溶解すると、リン酸残基によりマイナスに荷電します。この溶液(DNA 試料) をアガロースゲルに添加し、緩衝液中で電気泳動を行なうと+側(陽極)に移動します。

④ 6塩基の配列を識別する制限酵素EcoRIでゲノムDNAを切断すると、生じるDNA断片は正確に46塩基対の長さになる。
制限酵素はDNAの長い鎖のなかのどの部分をはさみで切るかの識別と切断をするためのものであって、切り取られたDNA断片の長さは同じとは限りません。




⑤ ヒトのゲノムライブラリーのすべてのクローンは、肝臓のRNAから制作した
cDNAライブラリーの中に見出される。
「臓器や組織におけるDNAの偏在はない」との設問です。
受精すると、父親と母親から由来の遺伝子が交差して、新たな遺伝子が作り出されます。最初の1つのDNAがコピーを繰り返して一個体を作り上げるため、体のどの部分をとっても最初のDNAと全く同じDNAが存在していることになるります。ただし、そのDNAから器官(肝臓など)が作られるときにはそれに必要な遺伝子機能のみが活性化し、不要な部分は不活性化されます。(興味ある方はiPS細胞も参考にしてください)
ゲノムライブラリーはDNA全体から切り出された部分であり、cDNA(相補的
DNA)ライブラリーは器官の発現に利用されたDNA部分に由来している、ということです。




令和1年度再試験  正答は③です。



この問題の設問③は平成29年度の設問⑤に対応するものですが、こちらでは「存在しない場合がある」となっており、この設問の内容は正しいことになります。


技術の内容を十分に理解しておかないと、正誤が判断できない問題です。
さすが、バイオ技術! と言ったところです。


遺伝子は体の組織のどこをとっても同じであるはずなのに、その発現の仕方は大きく違う。
その理由を突き止め、その発現を人為的にトレースできれば、体の組織を人為的に作り上げることができる。それを達成したのがiPS細胞ですね。



図表入りの記事はこちらにあります。
http://www.alchemist.jp/Blog/200624.pdf

ブログ一覧はこちらにあります。
http://www.alchemist.jp/Blog/Blog-002.html



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