1年前の今日  ⽇本のオープンイノベーションには失敗すべく失敗する必然がある

1年前の今日  2019年7月1日


本日の日本経済新聞の記事は、「オープンイノベーション なぜ空回り」と、いささか重い内容である。技術立国日本にとっては避けては通れないイノベーションが、うまく行っていない。国際的にも技術力の低下がみられる。そんな日本に警鐘を鳴らす記事である。

この記事にとらわれることなく、自社のみで行う研究開発について考えてみる。その研究開発がうまく行かない理由を思いつくままに列挙すると、

自社の戦略とテーマ間に不適合があり、経営資源を廻すことができなかった
 安易な思い付きで戦略的思考を抜きにテーマを始めてしまった
 テーマに最適な人材を社内で確保することができなかった
 研究手法、研究機器、その他の情報が不足していた
社内に本テーマに関する関心が薄く、協力体制が得られなかった
 現業、現研究開発が優先され、必要な研究資源を利用することができなかった
 本テーマにやる気のある優秀な人材を集めることができなかった
 研究リーダーも上司に命じられるままに研究を行っている
成果主義の壁が新テーマの推進に逆風となって現れた
 本テーマでは成果がなかなか出そうもないので人が集まりにくい
 本テーマに係ったのちの未来のキャリアプランが見えてこない

など、新テーマを始める際には多くの考えなければならない要因がある。頭のいい人はこれらの要因を考え併せ、新しいことにチャレンジするのに二の足を踏むのではないだろうか。確かに、自社にとって全く新しい分野の仕事に挑むことは、その失敗する可能性が大きく、その後のキャリアプランが見えてこないのも事実である。

さらに、日本の企業においては、全てがすべてとは言わないが、新しい分野を切り開いた人は往々にして浮かばれない。テーマの推進には社内で強い逆風に向かって進み、成功を勝ち取ることになるが、その過程で多くの社員や上司から反感を買うことになる。また、仕事で成果を挙げたこと自体がやっかみの対象となり、悪いうわさを流されることもある。そうなると、テーマが完成してもその後のキャリアーが閉ざされる公算が大きくなる。そして、この研究成果はそのテーマの成功と一緒に次に来た誰かに「テーマを利益に結び付けた」として大きな恩恵を与えることになる。
イノベーションを成功に導くの大きな要素の一つが「社風」であると私は思っている。まず、チャレンジする精神が存在し、社内で協力し合える風土が醸成されており、そして経営方針が首尾一貫してぶれることがない。また、テーマの成功については社員全員で喜び合える。このような会社でないと安心して新しいテーマに取り組むことはできないのではないか? このような会社を具体的に思い浮かべると、厳しいが愛情豊かなオーナー社長がいる会社が思い浮かぶ。「社風」こそがイノベーション、さらにはオープンイノベーションを成功させるための大きな要因の一つではないだろうか。このような会社とならばいっしょに歩みたいと思う中小企業も多いものと思う。

付け加えると、従来の常識にとらわれることなく「自由に発想」できる。どんな発想をしてもそれがおかしいといって非難されることはない。「自由発想」こそイノベーションの種そのものだ。この「自由に発想できる」ことの自由も「社風」によって保証される。そんな会社、そんな日本が来ることを願う。




図表入りの記事はこちらにあります。
http://www.alchemist.jp/Blog/190701.pdf

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