1年前の今日  「ジャガイモの芽には毒素が含まれている」だけでは⾷中毒は防げない

1年前の今日  2019年7月10日

新聞記事および農林水産省のホームページ(昨年1月)からはジャガイモの毒素はその芽にあるだけではないことが分かる。

私が子供の頃は、家はまだ兼業農家であり、収穫したジャガイモは暗所に保存されていた。すべて大きさの揃ったものであった。芽には毒があるということはよく聞かされたが、農家で採れたジャガイモは大きなものだけであるので、そのことだけを注意すれば食中毒は防げていた。

今回の小学校での食中毒は、小さなジャガイモを食したために起こったとある。私にとって、これは盲点であった。「小さなジャガイモが毒」ということをこの事故を通して多くの人が初めて知ることになったのではないだろうか。人類の歴史は多くの不幸な出来事を学習し、それを知識や知恵に置き換え積み重ねて今日に至っている。その最たるものは毒物学であり、今日私たちが安心して食物を食すことができるのはこの長い歴史の中で、多くの不幸が積み重ねられてきたおかげと言ってよい。

今回の事故は、死亡事故には至らなかったが、教育界、そして小さなお子様のいらっしゃる家庭には大きな衝撃をもって受け止められることと思う。この事故が、今後同じ事故の発生を食い止める端緒となることを願っている。
ジャガイモの芽(芽とその芽の根元)や、皮(特に光が当たって緑色になった部分)には、天然毒素であるソラニンやチャコニンが多く含まれているので、これらの部分を十分取り除くことが大切である。

また、家庭菜園などで作られた未熟で小さいジャガイモは、ソラニンやチャコニン(カコニンとも発音する)を多く含んでいることもあるので、注意が必要です。


ソラニン(Wikipedia)
神経に作用する毒性を持ち、中毒すると溶血作用を示し、頻脈、頭痛、嘔吐、胃炎、下痢、食欲減退などを起こす。可逆的ではあるものの、コリンエステラーゼ阻害作用もある。この他、ハムスターによる動物実験では、催奇性が報告されている。

成人の中毒量はおよそ 200–400 mg、小児の場合はその約10分の1程度と推定されている。低血圧、神経症状の兆しがあれば 24時間の入院観察を要する。大量に摂取した場合は、昏睡状態に陥り、死亡する場合もある。

チャコニン(英語版Wikipedia)
α-Chaconine is a steroidal glycoalkaloid that occurs in plants of the Solanaceae family. It is a natural toxicant produced in green potatoes and gives the potato a bitter taste. Tubers produce this glycoalkaloid in response to stress, providing the plant with insecticidal and fungicidal properties. It belongs to the chemical family of saponins.


図表入りの記事はこちらにあります。
http://www.alchemist.jp/Blog/190710.pdf

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