1年前の今日  臭いに関する感受性は⼈それぞれ 臭いが原因でアレルギーを発症する⼈は少ない??

1年前の今日  2019年8月6日

臭いアレルギーを発症する⼈の割合は、花粉症を発症する⼈の割合よりははるかに少ない。
さらに、花粉症ではその原因が、メジャーなものでスギ花粉、ヒノキ花粉であり、この2つ
の病名の括りで多くの患者が認められるから、⽇本における認知度には⼤きなものがある。
それに対して化学物質アレルギーは、それを発症する化学物質の数が⾮常に多く、それぞれ
の化学物質ではその化学物質が原因で起こるアレルギー患者の群(括り)を作り上げること
は難しい。従って、そのアレルギー症状は⼀般には認識されにくい。

典型的な化学物質アレルギーといえば、新建材に含まれるホルマリン(ホルムアルデヒド
(HCHO))などの低分⼦揮発化合物が原因で発症した、ハウスシック症候群などがこれに
当たる。医学的に名前がついて、初めてその患者がその病名の元に集約される。

ハウスシック症候群(Wikipedia)
新築の住居などで起こる、倦怠感・めまい・頭痛・湿疹・のどの痛み・呼吸器疾患などの症
状があらわれる体調不良の呼び名。また、新品の⾃動⾞でも同様の症状(New car smell)が
報告されており、シックカー症候群としてマスメディア等で取り上げられている。職場だけ
でなく住居で多くの問題があることから⻭科医師の上原裕之が命名した。

私も化学を⽣業としていた割には化学物質にめっぽう弱い。アレルギー症状を⽰す。最初に
とあるベンゼン環が⼀つよりなる化合物でアレルギー症状を発症した。その後、分⼦量の⼩
さな化合物にいたって弱くなった。その代表の⼀つが⾹料である。最近では⾹⼊りの洗剤が
⼤いに宣伝されその売り上げを伸ばしているが、朝の洗濯時には部屋の窓を開けていられ
ないこともある。アレルギー症状のあるものにとっては、朝は魔の時間帯である。同じく、
最近の化粧品などの⾹料の強さには閉⼝している。電⾞などでは⾞両を移らなければなら
ないほどに強いにおいを感じることもある。過敏症であるから、他の⼈であれば何ともない
臭いが強く感じられるのであろうか。このような体では、うら若き⼥性との浮気などは、夢
のまた夢である。⾹(臭い)のバリアが張られているので、近寄ることもままならないだろ
う。

臭いに対する苦しみはその⼈にしかわからない。会社の研究室でもそうであったが、⼀⼈だ
けが「におい、におい」と騒ぎ⽴てているように、周りからは⾒られる。新聞記事に紹介さ
れているアレルギーを発症した⼥性もきっとそのような状況だったものと想定される。た
だし、発症原因となった化学物質が明確となったことで、裁判所が損害賠償の判決を下した
例である。しかし、⼀旦アレルギー症状を発症すると(化学物質に感作すると)その症状は
半永久的に消える可能性はないので、根本的な救済⽅法はない。「元の健康な体に戻してく
ださい」と訴えかけたところでそれが治る可能性は⼩さいのである。
微量の、⼈には感じ取れないほどの量の化合物が、ある⼈には凶器として働きアレルギー症
状を引き起こす。この不幸に陥る⼈は⾮常に⼩⼈数であるので、なかなか救いの⼿が差し伸
べられない。また、同じ化学物質でアレルギーを発症している⼈は他にもいるかもしれない
が、ある化合物で発症したアレルギーという括りではその情報密度はきわめて⼩さいので、
社会に認知される可能性も⼩さく、従ってその危険を警告する⽔平展開の機会も得られに
くい。

臭いアレルギーは厳然として存在するが、⼈にはなかなかわかってもらえない種類のアレ
ルギーである。


図表入りの記事はこちらにあります。
http://www.alchemist.jp/Blog/190806.pdf

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