1年前の今日  北極海の氷は「解ける」のか、「融ける」のか、それとも「溶ける」のか

1年前の今日  2019年8月4日

漢字の使い方は実に難しい。ここしばらくとある石碑文を読み解こうと、漢和辞典とのにらめっこを続けていたので、特に漢字には敏感になっている。私の専門は「化学」であるから、氷の状態が固体から液体に変化するときには「溶融」である。そうすると、溶けるか融けるということになるのだが、溶けるでは砂糖が水に溶解するという意味になる可能性があるので、残るは融けるである。雪が融けるの融けるはこちらだと思う。



氷がとけるに関してWeb上に次のような記事を見つけた。少し長くなりますが、引用したのはこれでも全体の三分の一程度です。
https://www.sankei.com/premium/news/170707/prm1707070007-n1.html
「氷が溶ける」「氷が解ける」。どっちを使うの?
 「そんなこと、どっちでもOKでしょ」という人も多いのかと思いますが、新聞用語では「氷が溶ける」「氷が解ける」は区別して使用しています。弊社では「氷が解ける」です。一般記事で「氷が溶ける」という表現が出てきたら、「溶」を「解」に変えて「氷が解ける」に直しています。
 弊社の用字用語集「産経ハンドブック」では、
 「解かす・解く・解ける」=とけてなくなる、緊張がゆるむ、ほぐす。(用例)氷・雪が解ける〈自然現象〉
 「溶かす・溶く・溶ける」=とけ合う、固体を液体にする。(用例)氷・鉄・雪を溶かす
 と、使い分けています。
 なるほど。自然現象…か。暖かくて氷が自然にとけ出して水になってしまうような場合は「解ける」なのか。「氷解」という言葉もあるし。
 一方、お湯やバーナーなどで急速に氷をとかすようなとき、つまり人為的に氷をとかす場合は「溶かす」なのか。
 ん? 「溶ける」ではなく「溶かす」と書いてある。ということは…。自動詞ではなくて、他動詞ということか。おおむね、そう区別して覚えれば、いいのか。改めて産経ハンドブックを見て、考え込んでしまった。
 「氷・雪」の場合は、自動詞・他動詞で区別することは分かった。「鉄」は「溶かす」の用例に書いてあるけど「解かす」の方には書いてないもんな。なるほど、鉄は自然にはとけない、ということか。納得、納得。

「字源」簡野道明(角川書店、大正11年)年によると、
まず、驚くべきことに氷という字は俗字であって、冰が正字であるとあります。
そして、解は物が自然に解け散る、がその意味でしょうか。解を説明するのに解の字が入っているのがなんとなく気になりますが。現代流の化学の言葉を引用すると、解離などがそれで、物理的なニュアンスが入ってきます。融は、固體が液状になるとあり、こちらのほうが私にはしっくりときます。

さて、問題の北極海の氷の面積は一年間を通して大きく変動するのですね。その年間の変化の状況と、氷の面積の年次変化の様子は次のWebを見るとわかります。北極海の氷の面積は年々減少し、南極の氷の面積はそれほどには変化していないようです。
https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/data/shindan/sougou/pdf_vol2/1_3_1_vol2.pdf




図表入りの記事はこちらにあります。
http://www.alchemist.jp/Blog/190804.pdf

ブログ一覧はこちらにあります。
http://www.alchemist.jp/Blog/Blog-002.html


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