福島第一原発・吉田調書が公開された、「そんな大津波が来るはずないと」

本日の日本経済新聞に、「吉田調書 福島第一原発事故」が掲載された。政府の動き、東電本社の動き、そして福島第一原発における吉田所長の判断と行動が記してある。しょして、記事では次のように結んでいる。

「2010年6月に福島第一原発の所長に就任した吉田氏は同月、土木学会の調査で津波の高さの想定値がこれまでより高まりそうだと経営陣に伝えた。防潮堤をかさ上げする必要があるが、吉田氏自身も「そんなのって来るの」との感覚だった。

さらに、Yomiuri online 9月12日より

菅氏に「バカ野郎と言いたい」…主張に食い違い

 東京電力福島第一原子力発電所事故を巡り、政府が11日に公表した政府事故調査・検証委員会調書からは、菅首相ら当時の民主党政権幹部と、吉田昌郎福島第一原発所長の主張に大きな食い違いがあることが、改めて浮き彫りになった。(肩書は事故当時)

 ◆原発視察  ◆「全面撤退」  ◆ベント




以下には私が過去に記した文書を掲載した。少し長いので、そのポイントとなる部分は次のとおりである。

2011年12月7日文書
 2007年に、「津波により非常用冷却ポンプが使用できなくなり、炉心が損傷する」との報告が日本原子力学会でなされている。

2011年11月29日文書
 2008年に専門家が、第一原発に15mの津波が押し寄せる可能性を指摘したときに、そんな大きな津波がくるはずはないと一人で声を大にして突っぱね、何の対策も講じなかった。(と伝えられている) 結局は本当に15mの津波が来た。


福島第一原発の教訓が、日本のみならず全世界において活かされ、今後、重大原発事故が発生しないことを祈ります。




2011年12月7日文書

津波による原発事故は2007年にすでに原子力安全基盤機構が想定し、日本原子力学会で報告していた!!!


津波が原子力発電所を襲うとどのよう事態が想定されるかは、すでに2007年の日本原子力学会で報告されていました。報告者の原子力安全基盤機構となっていますので、かなり信頼できるシミュレーション結果ではないでしょうか。

そしてこのシミュレーション通りに事態は進み、今日の日本の苦難へと至っています。この発表の詳細は本紙を取り寄せなければわかりませんが、この要旨を読む限り、間違いなく今回の事故を想定していたものと考えられます。

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後追い基準 201?年 159ページの圧巻資料
日本原子力学会標準 原子力発電所に対する津波を起因とした 確率



読売新聞 12月6日

津波巨大化の場面、米仏の衛星が初観測 (この記事はすでに削除されている)

 【ワシントン=山田哲朗】東日本大震災で起きた津波の複数の波頭が、太平洋上で重なり合い、より大きな津波になるところを米仏の海面観測衛星「ジェイソン1」がとらえた。

 米航空宇宙局(NASA)が5日、サンフランシスコで開かれた学会で発表した。

 こうした津波の重なり合いは、1960年に日本で大きな被害を出したチリ地震津波でも起きたと考えられてきたが、実際に観測されたのは初めてという。

 津波は海底地形などに影響され進路を変える。別々の波頭が一つに合わさり、2倍の高さの波頭となると、勢いを失わず遠くまで到達すると考えられている。.





2011年11月29日文書


東電の吉田昌郎所長が急遽病気入院 前日の「15mの津波など来るはずがない」焦点の人報道が主原因か?

不適切発言かもしれないが「マッチポンプ」という言葉がある。マッチポンプ(Wikipedia)によると、

「マッチで自ら火事を起こして煽り、それを自らポンプで消す」などと喩えられるように、問題や騒動について、自身でわざわざ作り出しておきながら、あるいは自身の存在がその根源であるにもかかわらず、そ知らぬ顔で巧妙に立ち回り、その解決・収拾の立役者役も自ら担って賞賛や利益を得ようとする、その様な行為を指して用いられる表現である。

とある。これは自作自演であるので意識的に悪事を働いたということになるが、人は気づかずしてマッチポンプ状態に陥ることがよくある。東電の福島第一原発の吉田昌郎所長の場合もそういうケースと言ってもよいだろう。

2008年に専門家が、第一原発に15mの津波が押し寄せる可能性を指摘したときに、そんな大きな津波がくるはずはないと一人で声を大にして突っぱね、何の対策も講じなかった。結局は本当に15mの津波が来た。この信念はどこから来るものなのか? そして吉田所長は誰の幸福のために働いていたのか? 今となっては結果論にしか過ぎなくなってしまうが、悔やまれる事実である。

吉田所長は11月12日に事故後初めて第一原発を報道陣に公開して、その時に自身も「死ぬだろうと思った」と語った。多くの部下と近隣の住民の恐怖とその後の苦労、そして広範にわたる放射能汚染。2008年の判断の誤りが世界を揺るがす大事故を招いたことになる。

11月28日の毎日新聞記事の内容は、東電が2008年の津波予想に対して否定的な意見を示し、その結果今回の事故につながったとのニュースはしばしば流れたが、その反対した張本人が吉田昌郎所長であることが初めて明かされた。

11月29日 吉田昌郎所長が病気療養のために入院すると、突然に発表された。11月28日の発表後、あまりにもタイミングが合いすぎた入院劇である。都合が悪くなった政治家がすぐに入院といったシーンが私の目の前に浮かんだ。ただし、マスコミ各社は(大人であるので)、どの紙面を見ても私のような邪推をすることなく入院するという事実を淡々と伝えるのみである。

吉田昌郎所長が退院された暁には、2008年当時の判断の根拠、そして第一原発の事故について詳細に語っていただけることを希望する。それが、将来の原子力安全にとって貴重な生きた資料となることは間違いない。早くお元気になられることを祈っています。



福島民報 11月12日

吉田所長、県民に謝罪 第一原発、事故後初めて公開  (記事はすでに消去されている)

 政府と東京電力は12日、水素爆発を起こした福島第一原発の構内を事故後、初めて報道陣に公開した。吉田昌郎所長(56)がインタビューに応じ、「福島県民に発電所の事故で、ご迷惑、ご不便をお掛けし心よりおわびしたい」と謝罪した。

 原発事故後、吉田所長が記者団の正式な取材を受けるのは初めて。双葉郡内などを中心に多くの避難者を出している事故について謝罪した上で、「(第一原発で)働いているのは、ほとんど福島の人。私も通算で14年間住んでいる。みんな浜通りのため何とかしたいと思っている」と強調した。



J-Cast News 11月12日

福島第1原発吉田所長 「死ぬだろうと思ったことが数度あった」

「死ぬだろうと思ったことが数度あった」
「最悪するとメルトダウンが進んでコントロール不能になる可能性を感じだ。終わりかな、と思った」

と述べた。また、原発の現状については

「原子炉は安定しているが、作業するにはまだまだ厳しい状況がある」

と説明した。



毎日新聞 11月28日

福島第1原発:08年に津波可能性 本店は対策指示せず (記事は既に消去されている)

 2008年に東京電力社内で、福島第1原発に想定を大きく超える津波が来る可能性を示す評価結果が得られた際、原発設備を統括する本店の原子力設備管理部が、現実には「あり得ない」と判断して動かず、建屋や重要機器への浸水を防ぐ対策が講じられなかったことが27日、分かった。東電関係者が明らかにした。

 東電関係者によると、社内研究の成果である新たな津波評価を受け、原子力・立地本部の幹部らが対応策を検討した。その際、設備を主管する原子力設備管理部は「そのような津波が来るはずはない」と主張。評価結果は学術的な性格が強く、深刻に受け取る必要はないとの判断だったという。同本部の上層部もこれを了承した。

 原子力設備管理部は、06年に発覚したデータ改ざんの再発防止のため実施した07年4月の機構改革で「設備の中長期的な課題への計画的な対応や設備管理の統括をする」として新設された。部長は発足時から昨年6月まで吉田昌郎現福島第1原発所長が務めた。

 東電は08年春、明治三陸地震が福島沖で起きたと仮定、想定水位5.7メートルを大幅に超え、最大で水位10.2メートル、浸水高15.7メートルの津波の可能性があるとの結果を得た。東電関係者は「評価結果をきちんと受け止めていれば、建屋や重要機器の水密性強化、津波に対応できる手順書作りや訓練もできたはずだ」と指摘している。



福島第一原子力発電所事故(Wikipedia)

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)によって、運転中の東京電力福島第一原子力発電所(以下「原子力発電所」は「原発」と略記する)の各原子炉(分解点検中の4号機、定期検査中の5号機・6号機を除く1〜3号機)は自動的に制御棒が上がり緊急停止した(原子炉スクラム[4])。また、発電所への送電線が地震の揺れで接触・干渉・ショート・切断したり、変電所や遮断器など各設備が故障したり、送電線の鉄塔1基が倒壊したりしたため、外部電源を失った[5]。非常用ディーゼル発電機が起動したものの、地震の約50分後、遡上高14 m - 15 m(コンピュータ解析では、高さ13.1 m)[6][7]の津波が発電所を襲い、地下に設置されていた非常用ディーゼル発電機が海水に浸かって故障した。電気設備、ポンプ、燃料タンクなど多数の設備が損傷し、または流出で失ったため[8]、全交流電源喪失状態(ステーション・ブラックアウト、略称:SBO、#専門家による指摘で後述)に陥った。このためポンプを稼働できなくなり、原子炉内部や、核燃料プールへの送水が不可能となり冷却することができなくなり、核燃料の溶融が発生した。原子炉内の圧力容器、格納容器、各配管などの設備の多大な損壊を伴う、史上例を見ないほど甚大な原発事故へとつながった[9][10]。



毎日新聞 11月29日

吉田所長の病気、因果関係の結果は公表 (記事はすでに消去されている)

 枝野経済産業大臣は、病気療養で入院した東京電力福島第一原発の吉田昌郎所長の病気と被ばくの因果関係について、結果が明らかになれば公表する考えを示しました。

 「ここまで確認されてることからは、そうした可能性はないだろうと思われる。放射線との影響が本当にないのかということについての確認はさせている。これは明らかになれば、どういう結果になっても公表する」(枝野経産相)

 枝野大臣は、吉田所長の病気と福島第一原発での事故の収束作業による被ばくとの間に、現時点では因果関係はないという見方を示した上で、今後さらに詳細を確認し、結果を明らかにする考えを示しました。

 また、吉田所長が入院により異動することで、「いろいろなものに変化が生じるのは否定できない」としながらも、「マイナスの影響が出ない形で進めていけるのではないか」と述べました





2011年8月22日文書

1100年前の貞観地震の津波高さは10m超級? 1000年に1度は大津波が押し寄せた証拠が見つかる

後で調べてみたら「なるほどそうだったのか」というのが事故調査である。これを後付の解釈として嫌がる人もいるが、ことが起こったときにその原因や起こる確率を確認し、もしそのようなことが起こっても次回には被害を出さないようにするのが、人類の叡智である。

鉄道事故や航空機事故などはその典型的なものであるが、事故原因を調査し、その対策を講ずることにより安心してその利用ができるようになってきた。

今回の三陸海岸(標高3m)の調査で、1000年に1回、おそらくはかなり定期的?に大津波が発生し、それに襲われているのではとの結果が得られた。従来は福島から仙台の狭い範囲に押し寄せたとされる1100年余り前に起きた「貞観地震」の痕跡が、今回の調査で仙台より北のもっと広い範囲に及んでいたことが示唆された。

大きな津波を起こす地震のマグニチュードは大きいことより、この貞観地震のマグニチュードも今回の東北大地震に匹敵するM9程度であった可能性が出てきたわけである。記事には数メートルの津波では堆積層は生じないとあるので、海岸近くのもう少し標高の高いところも同様に調査し、もしそこに堆積層が見つかったならば、より詳細に津波の高さを推定できる可能性がでてくる。そこまで調査を徹底し、数百年~数千年後の日本国民の安全を守るための材料としてもらいたい。そのための予算は、復興対策費用と比較すると極軽微なものと考えられるので、国にもその配慮をお願いしたい。



YOMIURI ONLINE 8月22日

巨大津波、三陸で6千年に6回か…地層に痕跡 (この記事は既に消去されている)

 気仙沼市の大谷海岸で発見された巨大津波の痕跡。1000年おきに海中の石が運ばれた層が重なっている(今年5月撮影。平川特任教授提供)

 宮城県気仙沼市の海岸で、10メートル級の巨大津波が過去約6000年間に6回襲来していたとみられる痕跡を、北海道大の平川一臣(かずおみ)・特任教授(地形学)らが発見した。

 三陸地方の太平洋沖合では、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の巨大地震が1000年に1回の頻度で繰り返し起きていた可能性を示すもので、国や自治体の防災計画の見直しに役立ちそうだ。

 津波は海砂や大きな石、貝殻などを運び、これらが陸地に堆積する。平川特任教授らは今年4~5月に、気仙沼市大谷海岸の崖で、過去約6000年分の地層について津波堆積物の有無を調べた。崖は標高約3メートルの位置にあり、数メートルの津波では堆積物は生じないという。




2011年3月30日文書

福島原発を襲った地震の大きさは想定外 これは正しい。 だが、津波の大きさは想定外 これは全くの間違い

東電の会長が福島原発1~4号機の廃炉を明言した。また、東電だけで今回の賠償は到底無理であるので、結局は国に肩代わりしてもらう必要があるのではとも述べた。

東電や国のによると、今回の地震は想定を超えた規模であり、不可抗力であるとの共通見解であるが、福島原発に致命的な一撃を与えたのは地震ではなくて、津波であったことは衆目の認めるところである。

福島原発で想定されていた津波の高さは6mで、防波堤の高さは10m。それに対して実際の津波の高さは推定15mと、やすやすとこの防波堤を超えたわけである。

安全を考えるときにはその起こる頻度と、与える影響を考えるのが常識である。今回の原発のケースは、想定外?の津波が押し寄せた時に、その被害が計り知れないものとなることが盛り込めなかったことが根本原因である。担当者に想像力がなかったといえばそれまでになるかもしれないが、実際は東電が経済原則を最優先した結果であろう。

なぜならば、下のWikipediaからもわかるように、三陸海岸は1896年に38.2mの津波に見舞われている。これをどう考えるか!!

また、今回の補償についても、東電は国に、つまりはその付けを国民に回そうとしている。株式会社であるから、破産してしまえばそれまでということではあるが、事故処理も終わっていない段階において、この発言は不適切である。



読売新聞 3月30日

10m津波想定せず…全国54基、電源喪失恐れ

 全国の原子力発電所が、東日本巨大地震で発生した10メートル級の津波を想定しておらず、想定を超えた津波に襲われると福島第一原子力発電所と同様の電源喪失に陥る恐れのあることが、読売新聞社の調査でわかった。

 経済産業省は福島での事故を受けて、電力各社に対策の強化を求めるが、各社とも対応に追われている。

 大地震などの際、運転中の原子炉を安全に停止するには、炉を冷却する装置が働く必要がある。各原発は、通常の外部電源が止まった時のために非常用電源を備えるが、福島第一原発では非常用ディーゼル発電機が津波で浸水し故障した。

 読売新聞社が、全国の商業用原発54基について調べたところ、津波の想定は最高でも北海道電力泊原発(泊村)の9・8メートルで、最も低い関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)は0・74メートルだった。



津波(Wikipedia)

日本国内を発生源とする津波
八重山地震の津波(明和の大津波)で陸に打ち上げられたとされる下地島の帯岩1703年 元禄大地震 - 津波の高さは8メートル以上。20 メートルの地点もあり。津波が犬吠埼から下田までを襲い、数千人が犠牲となった。もともと湖であった伊豆大島の波浮港がこの津波で海とつながった[13]。
1707年 宝永地震 - 津波は紀伊半島から九州までの太平洋岸から瀬戸内海にまで及んだ。流失家屋20,000戸。
1741年 北海道西南沖の渡島大島近海で地震、対岸の熊石から松前にかけて大きな被害、津波高さ3メートル、佐渡島でも津波を観測[14]。
1771年 八重山地震 - 石垣島で死者・不明者12,000人。津波の高さは85メートルとされてきたが、琉球大学らの研究では18m。
1793年 2月17日宮城沖に発生した地震で、岩手県中部〜牡鹿半島沿岸に3〜5mの津波。
1854年 安政東海地震 - 12月、駿河湾から遠州灘を震源とするM8.4の地震。房総で波高3 - 4 メートル。沼津から伊勢湾が被害甚大、死者 2,000 - 3,000 人。
1854年 安政南海地震 - 安政東海地震のわずか32時間後、紀伊半島南東沖一帯を震源とし同じくM8.4という地震。紀伊半島から四国、九州のみならず大坂市内にまで壊滅的な被害が出た。『稲むらの火』の背景となった津波。津波高さ串本で15メートル、死者数千人。典型的な東海・南海・東南海連動型地震。
1896年 明治三陸地震 - 岩手県綾里で津波の高さ38.2メートル、死者不明者22,000人
1923年 関東地震 - 津波の最大波高は熱海で12メートル。数百人が犠牲となる。
1933年 昭和三陸地震 - 死者・不明者3,000人。
1940年 積丹半島沖地震(神威岬沖地震) - 天塩で死者10人。
1944年 東南海地震 - 津波の波高は熊野灘沿岸で8メートルに達する。
1946年 南海地震 - 津波は静岡県から九州まで来襲、最高6メートル。
1952年 十勝沖地震 - 津波により、北海道厚岸郡浜中村(現 浜中町)南部が壊滅する。津波は、厚岸湾が最高で6.5m、青森県八戸市で2mなど。
1964年 新潟地震 - 津波規模2メートル。観測地点によっては4メートル。
1983年 日本海中部地震 - 津波による犠牲者104人。
1993年 北海道南西沖地震 - 奥尻島で津波の高さが30メートルに達する。死者・不明198人。大津波警報は地震発生後4~5分で出されるも間に合わず、奥尻町青苗地区は壊滅。
2011年 東北地方太平洋沖地震 - 10メートル以上。死者多数。東北地方の太平洋沿岸では壊滅した自治体が出るなど、青森県から千葉県までの太平洋岸ほぼ全域で大被害が発生。三陸沖・福島県沖・茨城県沖の3つの断層が一斉に動いたもので、地震の規模を示すマグニチュードは、20世紀以降に日本で発生した地震としては観測史上最大の9.0になった。さらにこの地震の規模が大ききかったため、これらの沖で発生した津波は世界各地の太平洋沿岸を襲う遠隔地津波になった。



週刊ダイヤモンド 3月25日

世界が震撼! 原発ショック 悠長な初動が呼んだ危機的事態 国主導で進む東電解体への序章

 ある政府関係者は東京電力の対応に怒りをあらわにする。

「(3月14日に)2号機の燃料棒が露出したとき、東電側は『全員撤退したい』と伝えてきた。撤退したら終わりだった。絶対に止めなければならなかった」


 プラントメーカーの東芝首脳も唇をかむ。

「最も原発を知っている技術者たち専門家集団は地震直後からスタンバイしていた。東電の本店の廊下にもいた。しかし部屋に入れてもらえなかった。東電とメーカー、官邸が仲間になれたのは地震発生の3日後だった。もっと早く手を打てたはずだ」


東電はそう簡単にはつぶれない 東電の資金

 増資で得た資金 4500億円、原発解体費用引当金 7000億円、政府からの地震時賠償金 1200億円、メガバンクからの緊急融資 2兆円、奥の手の電気代値上げ


追伸)

河北新報社 3月27日

38.2メートル大津波の教訓生かす 大船渡・綾里白浜

25メートル前後の津波が到達した大船渡市の綾里白浜地区。防潮堤が破壊され、陸地に飛ばされた


 明治三陸大津波(1896年)で国内観測史上最高の38.2メートルの津波を記録した大船渡市綾里白浜。東日本大震災でも25メートル前後の津波が押し寄せたとみられるが、地区住民のほとんどが過去の教訓を生かして高台に住み、被害を免れた。




2011年4月1日文書

福島原発1号機 東電と政府による対応は後手後手に回ってきた 誰が先々のリスクを考えているか??

今原発には多くの人員が投入されてきてはいるが、その状況は日に日に悪化の一途をたどっているようにしか私には見えない。そんな中で、原発から40km地点の土壌が避難勧告値の倍の放射線に汚染されているといったニュースも流れ、それに対して、政府は人の健康に害を与えるのは空気中の放射線であるから、その放射線強度は避難規定値のまだ半分であるといっている。

しかしことは健康に関する事柄。枝野幹事長も言っているように、その場に長期間とどまれば健康に害を及ぼす可能性がある。今までに、国の判断が間違ったり、危険と知りつつ決断を先延ばしにしたことにより薬害患者が発生したことはスモン病などをはじめ多くの事実がある。その薬害訴訟問題が解決するまでに長い年月と多額の費用、それにもまして多くの不幸を国民にもたらしてきたことはいまさら言うには及ばない。

今回の放射能問題も、目に見えない敵であるので薬害訴訟とは違っているように見えるが、その本質は同じである。危ないと思えば早く決断し、避難指示を関連地域の住民に出す。その勇気が政府にいま求められている。

なお、下のニュース2件。ひとつはアメリカから原子力関係の技術者に来てもらうというものである。やっとのことで、原子炉の製造メーカーがニュースに顔を出したといったところであるが、ここでもやはり実働部隊は子会社の社員である。もう一つは、健康には極力気を配るべきであるというニュースである。具体的には、ヨウ素131に対して身を守るべく、ヨウ素剤を備えておくべきという、もっともな話である。

リスクをどのように計るか。6mの津波しか来ないと設計した原発は14mの津波に沈んだ。最悪のケースを想定して行動すべきである。原発から40km以内、50km以内にとどまっている住人の数は非常に多いのだから。発症はしても5年以上先だとは言いながら、今を安易にやり過ごし、将来の薬害訴訟発生時には歴史をさかのぼって糾弾される勇気が今の政府にはありますか?



産経ニュース 4月1日

福島原発向け技術者を急募 家族の同意必要で高給保証 米人材会社

 米原子力人材会社が福島第1原発で作業に当たる技術者の募集を始めた。求めているのは原子力産業の経験者で、家族の同意が条件。通常より高給が保証されているといい、4月3日にも第1陣が出発する。ロイター通信が3月31日報じた。

 原発技術者などをあっせんするバートレット・ニュークリア社(マサチューセッツ州)で、まず10人弱を派遣。福島第1原発に原子炉を納入した電機・金融大手ゼネラル・エレクトリック(GE)と日立製作所の合弁会社の関連下請け会社から打診があったという。

 給与の具体的な額は明らかにしていない。派遣期間も未定だが、バートレット社の担当者は1カ月以上とみている。地下水と放射線、使用済み燃料の専門家の派遣が要請された。通訳が付く。

 非常に高いレベルの放射線を浴びることは想定していないとしている。(共同)



産経ニュース 4月1日

「ヨウ素剤、今すぐ配布を」仏放射線専門家グループが訴える

 ロイター通信によると、フランスの放射線専門家グループCRIIRAD関係者は3月31日、福島第1原発事故を受け、放射性ヨウ素による甲状腺被ばくを防ぐ効果がある安定ヨウ素剤を、直ちにできるだけ広範囲に配る必要があると表明した。

 日本の原子力安全委員会は放射線量が100ミリシーベルトを超えた場合、安定ヨウ素剤を予防的に服用すべきだとしているが、同団体は放射性物質の影響を過小評価していると批判。基準をさらに下げる必要性を強調している。

 同団体によると、安定ヨウ素剤の配布を怠った場合、甲状腺がんの患者が今後数年で急増する可能性があるという。

 関係者は「放射性物質による汚染が続く今、安定ヨウ素剤の配布を直ちに始めるべきだ。健康被害を最小限に抑えることができる。早急にできるだけ広範囲で配れば、まだ遅すぎることはない」と呼び掛けている。(共同)




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