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zoom RSS 日本の水素輸送技術は「世界初」ずくめ

<<   作成日時 : 2013/10/02 04:21   >>

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 水素社会が叫ばれてから久しくたった。1億円もする水素自動車など誰が乗るの?などと陰口を叩かれていたのがつい先日のように思われる。時代は少しずつではあるが、水素自動車を現実のものとする方向に動いているようだ。

 川崎重工の計画は遠大である。2017年に実証試験、そして2030年に商業化である。千代田化工機と比較すると、実現時期は遅く、投資額は大きい。ただし、水素の販売価格は千代田化工機の半額以下になるとしている。

 おそらく、新聞記事にある川崎重工の立方メートルは液化水素の体積のことであり、千代田化工機の立方メートルはガスの体積のことである。川崎重工の水素量はガスの体積に換算すると液体水素の比重が0.07であるから、液体水素1立方メートルは784立方メートルとなる。従って、川崎重工の2500立方メートルは水素ガスとして約200万立方メートルとなり、2隻の船で年間にオーストラリアとの間を計10往復したとすると実証実験段階で1年間に水素ガスを3000万立方メートル運べることになる。これは重量に換算すると2700トンとなり、新聞記事に書かれている数字と一致する。日本一オーストラリアの片道は1ヶ月弱の航海となる。そして、2030年に、同じオーストラリアからであればこの64倍の約300億立方メートルを水素ガスを運ぶ計算となり、これは千代田化工の50倍のスケールである。

 川崎重工の水素が安くなる理由としては、@規模の経済、A2度の化学変化を経ることがないこと、B水素源を将来は近く(オーストラリアよりもロシア)に求めようとしていること、が挙げられる。2030年までと非常に長期の計画となってはいるが、必ず競争に勝ち残るとの戦略が川崎重工には読み取れる。

 

日本経済新聞 9月28日 「川重、世界初の水素輸送船」

  2017年にもオーストラリアから輸入をはじめる。
  6000億円を投じて実証実験開始
  オーストラリアに水素液化設備建設
  水素を2500立法メートル運べる船を2隻建造(年間で2700トン)

  2030年までに16万立方メートルの液化水素を運べる大型船を2隻建造
  
  水素のソースは水分を多く含んだ褐炭。
  ※反応式は C + H2O → CO2 + 2H2

  輸入価格は29.8円、流通コストを加えても60円程度


日本経済新聞 9月30日 「千代田化工、世界初の大型水素基地、燃料電池車向け」

  2015年に川崎市に水素燃料の大型基地を作る
  投資額300億円、年間供給能力6億立方メートル

  政府は水素ステーションを2015年度までに国内に100ケ所作る

  海外産油国で出る水素をトルエンと反応させてメチルシクロヘキサンとする
  それをタンカーで日本に輸送する
  メチルシクロヘキサンを触媒でトルエンと水素に分解する
  出てきたトルエンは再び海外の産油国に運ぶ
    
画像


  詳しくはこちら

  1立方メートルあたりの水素価格は、
  現在120円、この計画では80円、将来はガソリン並みの60円に


  この記事にまとめられている「水素燃料をめぐる主な動き」

  千代田化工建設
    2015年に川崎市に世界最大級の水素供給基地を建設

  川崎重工業
    水素輸入船開発。ロシアで水素工場の建設を検討

  大阪ガス
    今年度にも都市ガスから従来の3倍の水素を生産する装置を開発、発売

  JX日鉱日石エネルギー
    化石燃料から水素を従来より2割多く取り出す装置を開発

  大陽日酸
    水素ステーションの主要機器をパッケージ化し価格半減

  神戸製鋼所
    燃料電池車に高圧水素を充填する圧縮機を開発



追加情報

日本経済新聞 2014年1月15日

 水素価格 ガソリン並みに  JXホールディングス 燃料電池車を後押し
 2020年をめどに低コストの供給網

 水素をトルエンに溶かして液体化。常温・常圧の状態でトレーラーで水素ステーションに運ぶ。
 ガソリン用のトレーラーやタンクを転用できる。
 ステーション建設費は2億円と現行よりほぼ半減する。
 現状の水素の生産・流通コストは1立方メートルあたり145円。
 今回開発した低コストの水素供給体制が整うと、燃料電池車の普及の目安とされる同100円以下が実現する。


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