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zoom RSS 福島第一、いよいよ凍土壁作りに向け1年強の長丁場に入る

<<   作成日時 : 2014/06/04 00:08   >>

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いよいよ原子炉敷地の周囲をマイナス30℃まで冷却して、深さ30mの凍土壁を作る作業が始まった(まずはパイプ打ち込みに1年間)。新聞記事にもあるように、敷地内に流れ込んだ地下水が放射能汚染されて多量の汚染水が生じるのを防ぐことが目的である。下に一部引用したが、「汚染水処理対策委員会」が「凍土壁に加えた重層的な対策として、あるいは凍土壁の代替案として、〜施工方法としては、コンクリート系、鋼製あるいは粘土系の連続壁のほか、グラウト注入の提案があった。」と言っている。凍土壁が100%確実、とは言えないようである。

さらに、私は、大型タンカー(100万トンタンカー)やメガフロートを配すれば、液漏れすることなくしばらくはしのげると考えていた。なぜそれが実行できないかの理由も今回わかった。同資料には「○洋上タンカー ・船舶安全法に基づく定期検査(5年毎の精密検査)、中間検査(大型船の場合は毎年の簡易検査)が必要。」と記されている。非常事態(非定常時)においても、法を遵守すべきとの素晴らしい考え方である。

そして、どうしても解決できないのがトリチウム(半減期12年)の問題だと言っている。1950年代には原水爆実験により多量のトリチウムが環境に放たれた。半減期が12年であるから、その残存量はすでに発生量の約30分の1にまで減少している計算となる。太平洋の真ん中に投棄し、時間が経つのを待つというのが正解ではないだろうか。

参考情報として、沖縄には地下ダムというのがある。これは、福島第一が地下に凍土で壁を作るのに比較して、コンクリートで壁を作るところが特徴である。この地下ダムが成立する条件は、ダムの底から水が漏れないこと、あるいは底から海水が湧いてこないことである。この条件は、当然、福島第一の凍土壁ダムでも事情は同じである。




Yomiuri online 6月2日

福島第一原発、「凍土壁」の建設工事始まる

 東京電力は2日、福島第一原子力発電所1〜4号機建屋への地下水の流入を食い止める「凍土壁」の建設工事を始めた。

 同原発では現在、事故で溶融した燃料を冷やして汚れた水が地下水と混ざり合い、1日あたり約300〜400トンの汚染水が発生している。凍土壁は、地下水が原子炉建屋などに流れ込むのを防ぎ、汚染水を増やさないようにするのが目的で、1〜4号機の周囲約1・5キロ・メートルを囲う。

 地中約30メートルまで掘削して凍結管を打ち込み、マイナス30度の冷却材を入れて周りの土を凍らす工法で、約320億円の国費を投入する。東電によると、2日は午後5時前から、1号機西側で凍結管を埋め込むための掘削作業などを行った。

 配管など地下の埋設物が少ない山側から工事を進め、2015年3月までに全体の工事を完了する予定。さらに土を凍らせるのに数か月かかる見通しという。東電は、「汚染水低減に向けた重要な工事」と説明している。





東京電力(株)福島第一原子力発電所における予防的・重層的な汚染水処理対策(案)
  60ページ資料

                   平成25年12月 日  汚染水処理対策委員会


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大量の汚染水を長期安定的に貯蔵する手法について考慮すべき事項(例)

汚染水貯留についての技術提案の中には、タンカーやメガフロートでの洋上管理に関するものや、地下貯蔵に関するものが多く寄せられた。各手法を検討するに当たっては、以下のような法的、社会的、技術的課題等を考慮する必要がある。

○洋上タンカー
・船舶安全法に基づく定期検査(5年毎の精密検査)、中間検査(大型船の場合は毎年の簡易検査)が必要。
・点検時にはタンカーを空にして、人が中に入って点検することとなっているので、点検毎にタンカーの内部を除染する必要あり。
・汚染水を貯蔵するタンカーの船員の確保と、放射線を防護するための設備の設置が必要。

○メガフロート
・船舶安全法に基づく定期検査(5年毎の精密検査)、中間検査(大型の場合は毎年の簡易検査)が必要。
・点検時にはメガフロートを空にして、人が中に入って点検することとなっているので、点検毎にメガフロートの内部を除染する必要あり。
・津波によりメガフロートが座礁して破損して汚染水を漏えいさせないための対策が必要。

○地下貯蔵
・漏えいを防止する措置、漏えいを検知する手法の検討が必要。

D地下水流入抑制の敷地管理
1)地下水流入抑制策については、凍土壁に加えた重層的な対策として、あるいは凍土壁の代替案として、新たな遮水壁を設置すべきとする提案が数多くあった。遮水壁を設置する位置は必ずしも示されていないものの、凍土壁外側や敷地外周などの提案が多く、施工方法としては、コンクリート系、鋼製あるいは粘土系の連続壁のほか、グラウト注入の提案があった。

改めて明確になったことは、今般のリスクの洗い出しを踏まえた必要な対応策を講じたとしても、最終的に、多核種除去設備で処理した水(以下「トリチウム水」という。)によるリスクだけが残ることである。タンクに貯蔵する処理水が増大し、管理すべきタンクの数が増大すれば、漏えい事象の発生頻度もまた増大し得ることとなり、大量に貯蔵するトリチウム水の取扱いが課題といえる。

8.今後の課題
(1)大量のトリチウム水の取扱い

前項までに、対策の全体像と、対策の実施による将来像(リスク低減効果)を示した。その結果、対策が順調に進めば、概ね平成32年度末には、かなりのリスク低減が図られるものの、施設の運用や降雨の状況次第ではタンク容量に不足が生じる可能性があることに加え、トリチウム水の大量貯蔵に伴うリスクが残存することが明確になった。

トリチウム分離技術については、国内外からの技術提案でも、即効性があると認められる技術が見受けられなかったため、今後、技術提案のあった対策について評価等を行っていく必要がある。

また、分離技術のみならず、大量のトリチウムの長期間貯蔵や放出等のリスク、環境影響、費用対効果なども含め総合評価を行うべく、今後、委員会の下にタスクフォースを設置し、これまでの科学的知見等をリスク評価の視点も加味して整理・分析するとともに、様々な選択肢を提示した上で、社会的な合意形成に向けた取り組みを行うべきである。


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