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zoom RSS 福島第一原発の事故より、膨大な作業と論考を経て得られた黄金律

<<   作成日時 : 2014/10/06 20:01   >>

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ここに示した報告書は、国からの要請を受けて、失敗学で知られる畑村洋太郎先生が中心となってまとめられた、2年前に公開された福島第一原発の事故原因を究明した報告書である。報告書は圧巻であるが、その中の「概要」の部分より、私たちに大きな示唆を与えてくれる、ごく一部分を引用した。


事故調、日本政府、東京電力発表報告書 最終報告 平成24年7月23日

「概要」より引用

委員長所感・抜粋
(今回の事故で得られた知見について)

(1)あり得ることは起こる。あり得ないと思うことも起こる。
(2)見たくないものは見えない。見たいものが見える。
(3)可能な限りの想定と十分な準備をする。
(4)形を作っただけでは機能しない。仕組みは作れるが、目的は共有されない。
(5)全ては変わるのであり、変化に柔軟に対応する。
(6)危険の存在を認め、危険に正対して議論できる文化を作る。
(7)自分の目で見て自分の頭で考え、判断・行動することが重要であることを認識し、
   そのような能力を涵養することが重要である。

 この事故は自然が人間の考えに欠落があることを教えてくれたものと受け止め、この事
故を永遠に忘れることなく、教訓を学び続けなければならない。

東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会
                         委員長 畑村 洋太郎



福島第一原発の大事故より得られた貴重な「黄金律」である。そして、安全に責任ある人が心がけるべきこととして、さらに、24ページには次のように記されている。


欠陥を見付け、安全への防護壁を確実なものにするための方法として、立ち位置を被害を受ける側に置いた「被害者の視点からの欠陥分析」と言うべき方法を提案したい。これは、規制関係機関や地方自治体の防災担当者が災害問題の専門家の協力を得て、「もしそこに住んでいるのが自分や家族だったら」という思いを込めて、最悪の事態が生じた場合、自分に何が降りかかってくるかを徹底的に分析する、という方法である。



当事者となりきって施策や方法を考えることが大切であると解いている。机上の空論ではダメなのである。

さて、この「黄金律」は今回のような大事故だけには留まらず、生活や社会のあらゆる面で心がけるべきことが散りばめられている。

例えば、家族の中での立ち位置について、中小企業の経営者となった場合には、あるいは大企業のサラリーマンとしてなど、いろいろ想像を巡らせることは決して損にはならないと思う。


(1)あり得ることは起こる。あり得ないと思うことも起こる。
(2)見たくないものは見えない。見たいものが見える。
(3)可能な限りの想定と十分な準備をする。
(4)形を作っただけでは機能しない。仕組みは作れるが、目的は共有されない。
(5)全ては変わるのであり、変化に柔軟に対応する。
(6)危険の存在を認め、危険に正対して議論できる文化を作る。
(7)自分の目で見て自分の頭で考え、判断・行動することが重要であることを認識し、
   そのような能力を涵養することが重要である。



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コメント(22件)

内 容 ニックネーム/日時
映画ゴッドファーザーでマーロンブランド扮する初代親分が跡取りのアルパチーノ扮する息子に言い聞かせた「三つの言葉」があります。

1)思い込みをするな
2)敵の頭で考えろ
3)スミマセン 忘れました

昨今は医療工学なる分野で工学者が手術用医療器具を開発していますが、そn器具は「単に動く」だけで手術など手作業に欠かせない触感などの官能に対する要求を充たしていません。

工学者は医師と同じ作業を経験していると思いますが感覚までは未だに再現できていません。
匿名
2014/10/07 09:11

過去にとらわれるな

友を近くに置け、敵はもっと近くに置け
匿名
2014/10/07 09:45
匿名様

日本の会社もこうあれば、茹で蛙症候群に陥らなかったのにと思ってしまいます。「(2)見たくないものは見えない。見たいものが見える。」→常に言われ続けたのが、「前例がない」「教科書に載っていない」「どこかそれを研究しているところがあるか(他社がやっていなければボツ)」 今となっては日本の良き時代の上司像です。
畑啓之
2014/10/07 20:32
4号機が爆発した本当の原因と東電がそれを隠す理由/フランス・ドイツ共同の国営放送局 ARTE 「フクシマ-最悪事故の陰に潜む真実」(日本語字幕)
http://www.at-douga.com/?p=5228
ーーーーーーーーーーーーーー
★ 外国の方が詳しいです。
匿名
2014/10/09 15:39
匿名様

サイトのご紹介ありがとうございました。 福島第一への当時のヘリコプターでの給水作業は、第4号機の燃料プールへの緊急給水との説明は理を得ています。
畑啓之
2014/10/12 07:40
福島第一への当時のヘリコプターでの給水作業は、故吉田さんの証言は「役に立たなかった=蛙の面に小便」でしたね。高放射線量の原子炉の真上を飛ぶ自衛隊のパイロットも飛びたくなかったでしょう。

話変わって原子炉建屋内のガレキを取り出す為に屋根を取り壊すそうです。ガレキを取り出すと放射能も飛び散り折角除染した土地に再び放射能が積もります。

しかし一度除染したので再度堆積する放射線量を測定することも除染することも無く「避難地域指定解除」になるでしょう。

SPEEDIは廃止され今後は実測値に基づき避難指示するそうですから測定できなければ場放射能汚染は無いことになって安全と決め付けられることに成ります。

これが究極の安心安全です。
匿名
2014/10/12 13:26
匿名様

今回の不幸なケースは、圧力を減じるにしてもその時間帯を自由に決めることができなかった、水素爆発が海風の昼間に起こった、などの事象が重なり陸上に汚染が広がりました。もし、陸風の吹く夜間にこれらの事象が発生していたならば、居住圏の放射能汚染は少しは軽減されていたのではないでしょうか。

SPEEDIは避難のために利用と前面に出てきていますが、原子炉からの放射性物質の放圧時刻を決めるのにも、十分に利用価値があると思います。

SPEEDIの精度が悪いと言うならばともかく、なぜ廃止することに決定したのでしょう。

畑啓之
2014/10/12 20:42
1)SPEEDIの精度が悪いと言うならばともかく、なぜ廃止することに決定したのでしょう。★ SPEEDIに因る放射能拡散予測範囲が日本国民に秘匿されたのは承知の通りです。しかし、外務省を通じてアメリカ大使館そしてアメリカ軍そして在日各国大使館へ放射能汚染予測範囲が知らされました。この情報を元に各国大使館員は東京から大阪へと避難しました。★そしてアメリカ大使館は在日アメリカ人に福島から80km以遠に避難するよう勧告しました(日本政府は20kmでした)。 
匿名
2014/10/13 09:31
2)もし、陸風の吹く夜間にこれらの事象が発生していたならば、居住圏の放射能汚染は少しは軽減されていたのではないでしょうか。

★ 原発周辺にはモニタリングポストが置かれ原発からの放射能を常時測定しています。福島原発事故時は電源喪失によりモニタリングポストは測定できずあるいは測定値を送信できなかった。万一測定送信しても受信する側の担当者が放置すれば役に立ちません。

原子炉稼働中は常時核反応物質(放射性ガス)が発生しています。この放射性ガスを適時屋外に除染フィルターを通して屋(大気中)外に放出しています。

この放出作業は手動で行えば仰せのとおりモニタリングポストとは反対側の海側へ放出することも可能です。強風の時に放出すれば測定されることはありません。

モニタリングポストが表示するのは各電力会社によってマチマチなので統一するべきです。例:中部電力浜岡原発(グレイ)福島原発(シーベルト)
匿名
2014/10/13 09:56
続き)

放射線
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A#.E5.8D.98.E4.BD.8D


例:
原子力規制委員会(放射線モニタリング)
http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/

【原発20キロ圏内のリアル】表示されない放射線量モニタリングポスト――浪江町小丸多目的集会所
http://getnews.jp/archives/238081

中部電力
http://www.chuden.co.jp/energy/hamaoka/hama_data/index.html?cid=ul_me

同モニタリングポスト
http://www.chuden.co.jp/hamaokastate1/RealMonitorPost.html

静岡県環境放射線管理センター(中電のデータを転載)
http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/rr-condition/index.html
匿名
2014/10/13 09:57
稼働中原発からの放射能放出は常時観測している原発立地の風向風速などの気象状況に因って行っているのでSPEEDIは不要です。

SPEEDI廃止は「知ることが出来なければ安心だから」でしょう。

廃止の背景は、原発から30km圏内の市町村の避難計画は法律で義務付けられているけれど、30km圏内の隣接する市町村(原発立地自治体ではないから)には避難計画が義務付けられていないという、法律の矛盾を解消する為ではないかと小生は勘ぐっています。

つまり、川を挟んだ向かいの増しにある原発は原発から5kmしか離れていなくても「原発が無い町」だから避難計画を立てなくても良い、ということです。
匿名
2014/10/13 10:05
匿名様

SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)は、緊急事態において気象条件や地形情報などから放射性物質の環境への拡散を地理的、数値的に予測するシステム。

従って、これはシミュレーション・ソフトということになります。風速や気象条件によって汚染物質の拡散状況は大きく変わりますから、実測に加えてシミュレーションの役割が重要となります。このシミュレーションをなくするのは、やはり「科学的に後退」ですね。

NHK 10月8日
“避難判断 SPEEDI使わず”
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、情報公開の在り方を巡って大きな議論となった放射性物質の拡散を予測するシステム「SPEEDI」について、原子力規制委員会は「不確かな予測結果を使うと、逆に被ばくのリスクを高めかねない」として、今後、住民の避難の判断には使わないことを決めました。
SPEEDIを巡っては、政府の事故調査・検証委員会は「活用する余地はあった」としている一方で、国会の事故調査委員会は「初動の避難の根拠にできるほど正確性を持つものではない」とするなど見解が分かれていました。
畑啓之
2014/10/13 15:08
(続き)

検証委員会による最終報告、http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/icanps/SaishyuHon04%280820%29.pdf、によると

第1号機 水素爆発  12日15時36分  最終報告書p.221図
                      風は北西方向に流れる
高濃度放射性物質放出 15日14時 前   最終報告書p.225図
                      最終報告書p.224図
                      風は北西方向に流れる

シミュレーション結果は実際と一致していたと見て良いのではないかと思います。

SPEEDIの廃止に対して、反対する国会議員はいなかったのですね。調査した範囲では関連する記事を見つけることはできませんでした。だれもSPEEDIの意味が理解できていなかったのかもしれません。その構築に100億円以上を要したというのに。
畑啓之
2014/10/13 15:08
東京新聞
福島事故放出セシウム 東京湾河口 残る汚染
2014年10月13日 07時44分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014101390074434.html

様々な放射線核種が核分裂反応で生成され次第に大きな原子量の半減期が永い物質に変わるようです。
匿名
2014/10/13 15:21
原発事故で放射線被害を防ぐ為には放射性物質の拡散地域を予測し事前に避難勧告を出し非難することが出来なければなりませんね。

SPEEDIを避難指示の根拠には使わず代わりにモニタリングポストの放射能実測に基づいて避難勧告を出すならば土石流が起きてから下流の住民に避難勧告を出すことと同じですね。

モニタリングポストの実測値は30分経て風向きが変わってしまえば避難基準値を下回り避難勧告に従って住民が避難し始める前に避難勧告が解除になるでしょう。

或いは故障?したままのモニタリングポストから測定値が来ないので放射能は拡散していないとかモニタリングポストが設置されていないので放射能が拡散していないということになるでしょう。

これが究極の風評被害防止策です。


匿名
2014/10/13 15:35
SPEEDIの予測は実際よりも福島原発から近距離だったとか風向き予測が実際とは異なっていたという理由でSPEEDIは不正確=信頼できない=無駄だったという論法のようです。

SPEEDI予測をリアルタイムで見た者は一部の関係者のみです。彼らの得た予測をそのまま政府が公表したのではなく「避難区域を最小限にして避難者数も最小限にすることが混乱を防ぐ再良策」と考えた人がいたのでしょう。

原発再稼働の為には安全安心神話を復活させなければならないと信じている人がいるのでしょう。

匿名
2014/10/13 15:54
匿名様

「皆で渡れば怖くない」「喉元すぎれば熱さを忘れる」症候群ですね。

一方で、工場から排出される排ガスなどは、サットンの拡散式などを用い、何km先にどの程度の濃度で汚染物質が着地するかをシミュレーションしたデータをつけなければ、ベント(煙突)設置の許可が出なかったと思います。晴れている日や曇っている日、等々、何通りかの計算をしなければならなかったと記憶しています。こちらのシミュレーションは市民権を得ています。実際に、兵庫県加古川の神戸製鋼所からは煙が排出されていますが、たしか、気象にもよるでしょうが、落下地点は8kmのところ(記憶があやふやですが)に設定されていたと思います。そこまで飛ばさなければ汚染物質が薄まらないのですね。

放射性物質のシミュレーションでも同じ理屈です。設地点で限界濃度を超えればアウトでしょう。

畑啓之
2014/10/13 22:00
福島原発事故では建物が爆発したので、煙突(排気筒)から放出する予想御範囲をはるかに越えて高濃度の放射性物質が拡散したのでしょう。

SGTS(非常用ガス処理系)はD/W(格納容器)から除染フィルターを経て(排気筒経路にある閉止板ラプチャーデイスクを経ないで)排気筒に接続されています。
(参照:政府事故調査報告書)

通常稼働時はこのSGTSを使用して核反応生成ガス等をベントしているのでしょう。
匿名
2014/10/14 08:07
補足

例)
資料IV 
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/icanps/111226Siryo4.pdf

P122 1号機ベントライン
P129  2号機ベントライン
P130 3号機ベントライン

注:
図の左がwの煙突状の排気筒に接続する「SGTS系」は(開かずの)ラプチャーデイスク(閉止板)の下流(排気筒)側にある。

用語解説
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/icanps/111226Siryoryakugo.pdf

「SGTS」Standby Gas Treatment System 非常用ガス処理系とはいえ、系統図から通常使用される排気系です。

匿名
2014/10/14 20:06
匿名様

資料ありがとうございました。排気系、理解できました。

排気筒は結構な高さがありますね。
http://www.e-p-center.net/pg1080/pg1100/
@高さ:約120m;写真中央部の原子炉建屋の高さが約49mであり、かなり高い。
A排気流速:約17.5m/sec

火力発電所の煙突高さの一例 150m
http://www.gbrc.or.jp/contents/documents/GBRC/GBRC145_730.pdf
畑啓之
2014/10/14 23:55
放射性物質の排気筒からの放出量も煙突からの排ガス放出量も総量規制ではなく拡散希釈規制ですね。
匿名
2014/10/15 13:36
朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASGBL541NGBLUGTB005.html?iref=comtop_6_02

子どもの甲状腺検査、問題も 「がんの疑い」心身に負担
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
★ 福島原発以降は原発がある各自治体にはヨウ素剤が備蓄され原発事故後は自治体が住民に配布するようになりました。福島自己の時はヨウ素剤を保管していたにもかかわらず誰も配布を指示しなかったために年少者の放射性ヨウ素蓄積に因る口頭癌咽頭癌が信愛されています。

青少年の癌検診すら風評被害とか要らぬ懸念とか心配と言って癌の早期発見すら避けているようでは成人の白血病等の癌は原子力発電所事故が原因ではないという世論造りでしょう。
匿名
2014/10/19 16:06

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