Doctor-Xこと外科医・大門未知子の決め台詞「私、失敗しないので」

木曜日の夜9時からの1時間番組である。米倉涼子さん演じるDoctor-Xなる外科医の決め台詞が「私、失敗しないので」である。どんな困難な、そして前例のない手術でも鮮やかに成し遂げ、普通では助かるはずのない命を助ける。見ていて気持ちのいいドラマである。

「私、失敗しないので」 この台詞を一度でもよいから言ってみたいものだ。嘘では「私は失敗したことはないので」とは言えるが、これは過去に属することである。不確実性がつきまとう将来について「私、失敗しないので」と言うには、明確な見通しと、その見通しを成功に導くためのスキル、そして一糸乱れぬチームプレー、それにもまして溢れんばかりの自信が必要となる。

医者の経験を知るためには、「先生、今まで何人殺してきましたか?」というのがあるが、これは「今までに何人看取ってきましたか?」ということである。1人も看取ったことがない、あるいは10人以下しか看取ったことがないと聞くと患者は不安に駆られる。若いのに100人と言われるのも怖いが、あまりの少人数であると、開業してからまだ日が浅いか、あるいは、死にそうになったらどこか他の病院に転送してしまうのか、きっとこの先生は自信のない藪にちがいないと、あらぬことを考えてしまう。

さて、Doctor-Xも今では「失敗しない」立派な医者であるが、ここまで来るのに何人の人を殺してきたか。多くの患者の苦しみの上に今のDoctor-Xが成立していることは間違いがない。ただし、すべての患者を助けようと、多くを学び術法の可能性を考え抜いた結果、素晴らしいスキルを身に付け、適切な手術法を考えつく能力を取得した。使命感に裏打ちされた努力の結果である。

スポーツ選手でもそうであるが、これぞと思い込んだことに全力を集中する。そうすると、人より一枚も二枚も秀でることが可能になる。その前提としては、好きであること、そしてその分野への僅かばかりの才能が備わっていることである。

来年の初夢でいいから「私、失敗しませんから」ではなく、「私にまかせればこの仕事は成功しますよ」と言ってみたいものだ。六十の手習い、何事も今からでも遅くはないと思っている。僅かばかりの才能があると思い込めれば怖いものは無くなる年齢だ。



このドラマ、いよいよ来週で最終回となる。

2014年12月18日 衝撃の最終回! 「失敗しない女」大門未知子、生涯最後のオペ!?



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この記事へのコメント

匿名
2014年12月12日 08:36
ヨーロッパでは中世の頃は外科は床屋の仕事でした。
匿名
2014年12月12日 15:40
本人が(理由はともあれ)拒否する(無駄な)手術を行う理由は格別に難しくもない手術練習の献体になる為なのか?それが問題だ!
匿名
2014年12月13日 08:27
無駄な手術をして手術室や手術助手や手術機材や保険の無駄使いをするよりも一人でも多くの助かる者の手術をするのが真の医者の使命だ。

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