ゴールデンウイーク点描 忘れえぬ悪い思い出 国立美術館

とある国立美術館で私が経験した事柄である。

この美術館の展示は前衛的なこと、そして入場料が高いことが災いしてかゴールデンウイークにもかかわらず入場者はほとんどいなかった。貸切状態に近い。展示室に入る前に注意書きはしっかりと読んだ。全館「飲食禁止」「写真撮影禁止」「携帯通話禁止」である。話し声についての注意事項はなかった。(大声で話してもいいの?)

展示室は大きく広い。10部屋程度に分かれているだろうか。各部屋の仕切りには監視員(おばさん)が配置されている。なにしろ貸切であるので、一挙手一投足を複数の監視員から監視されている。めったにない経験である。このようなピリピリとした環境下で美術鑑賞をするのは初めてである。はっきりいえば美術鑑賞には不向きな環境である。

展示室を順番にめぐり半分くらい進んだころである。予めマナーモードとしていた携帯電話に折あしく着信が入った。家内からである。普通ならば10コールあたりでこの呼び出しは止まるのであるが、この時は20コールを過ぎても止まらない。

「きっと何かあったに違いない」とあたりを見回し、鑑賞者が誰もいないことを確認して、意を決して最小の小声で「もしもし」と言った途端、大きな罵声が飛んできた。「何をしているのですか」「電話はダメと書いてあるでしょ」「電話するなら館外に出て行ってください」と。

かくして、鑑賞途中での退場となった。彼女たち公務員は自分の仕事をしただけである。悪いのは私。



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この記事へのコメント

匿名
2015年05月09日 07:58
電話の用件は何だったの?
匿名
2015年05月09日 08:21
メールなら公務員さんも追い出さなかったのに、ね。

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