姫路城のお堀散歩とそのまとめ 補足として南流する船場川と外濠川 その間を通る飾磨街道
ゴールデンウイークの連休を利用して、姫路城の内堀、中堀、外堀を実際に歩いて回ってみました。その風景は一番下に示したリンク集より見ることができます。
このリンク集には、合わせて天守閣の北東部で中堀と外堀を連絡している野崎商店街、また船場川の下流に位置する手柄山、そして船場川に沿って残る姫路モノレールの廃線跡の様子も示しました。
そして、本日は姫路お堀散歩の締めとして外堀を形作る船場川と外濠川はJR山陽本線以南でどのように流れているのかも見て行くことにします。
JR山陽本線以南の船場川と外濠川
本日のブログには、外堀の役割をしている船場川と外濠川が、姫路城のお堀(外堀)から離れた後に、どのように流れていくかを追いかけました。
まず下に江戸時代のお堀の地図を示しました。
地図の②と③の位置、姫路城の西側では「千姫の小径」を挟んで中堀と船場川(外堀)が並行していますが、地図の③の位置で中堀は東に折れるため船場川と別れます。ついで、③と⑥の間の位置で、船場川の水流の一部は東側に分かれて外堀として伸びていきます。外堀へと流れなかった残りの水流はそのまま船場川として南に流れ、⑥を通り、手柄山の東側を通って瀬戸内海へとそそぎます。
船場川(Wikipediaより)
古代には市川の本流であったと言われ、当時は現在の市川流路が支流だったとされる。市川上流からの土砂堆積により、流路を幾度か変えてきた。
姫路へ入った池田輝政は1601年(慶長6年)、姫路城の本格築城に加え、市川を現在の流路に近づけ本流化するなどの河川改修にも着手し、旧本流の船場川も併せて改修した。これは水運や流域の灌漑のみならず、船場川流路を姫路城の防禦にも活用しようとする巧みなもので、現在船場川が一部で濠に沿っているのもこのためである。船場川はこの頃、妹背川または三和川と呼ばれていた。
1617年(元和3年)、池田光政に代わって姫路に封じられた本多忠政は飾磨津(現在の姫路港)まで4kmの間に舟運を計画。河川名もこの折に船場川と改められた。
外濠川(Wikipedia)
姫路へ入府した池田輝政は姫路城本格築城の一環として、市川水系下流部の大規模な付け替えを試みた(船場川も参照)。三左衛門堀もその一つで、かつて船場川(当時は妹背川または三和川)の支流だった飾磨川の河跡を利用し、播磨灘から姫路城外濠までの約4kmに運河を開削、軍船を入れると共に舟運を興そうとしたのである(「飾磨川の河跡利用」については異説あり)。
しかし播磨灘と外濠とでは水位差が10m以上あり、城付近ではかなり掘り下げないと運河として機能しないこと、輝政が慶長18年(1613年)に死去したことなどから、計画は放棄され、流路のみが残った。なお姫路城下への運河構想は、池田家に代わって姫路に封じられた本多忠政が船場川を用いて実現させた。
戦前までは清流を保ち、両岸には松並木が並んでいたが、戦後に入ると水質が悪化しドブ川となってしまった。このため昭和37年(1962年)に都市計画で「運河公園」を立案、汚泥の除去などに努め、昭和49年には「二級河川外堀川」に指定された。昭和63年、国土交通省から「手づくり郷土賞」を受賞した。
船場川写真集 ②の位置より手柄山まで、飾磨街道をたどって姫路の町まで
写真1 写真2 写真3 写真4
外濠川写真集 飾磨の町より姫路駅東側へ
写真1 写真2 写真3
千姫の小径(お堀を北から南方向に見ています。左が中堀、右が船場川(外堀)となります)
現在は下に地図を見ればわかるように、中堀と外堀の双方ともが姫路城の南側で埋め立てられてしまっています。
ダブルクリックすると大きく表示されます
船場川を手柄山まで下り、船場川と外濠川の中間に位置する飾磨街道を通り姫路駅へ
船場川を千姫の小径より手柄山まで下り、飾磨街道で姫路の町に戻る
飾磨より外濠川をJR姫路駅高架下まで遡る
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この記事へのコメント
次に船場川と外堀川を河口まで歩いてください。