日本政府も「スーパー理系人材」育成に向けて小中学生の教育環境を整える 才能発見と切磋琢磨! 

日本経済新聞(6月3日)記事に「小中生の『出る杭』伸ばせ 文科省、選抜し大学で授業」という見出で次の内容が報じられていた。

 「これからは出る杭を伸ばします」。文部科学省は理科・数学や情報などの分野で特に優れた能力を持つ小中学生を集め、さらに伸ばす事業を2017年度から始める。大学での実験の体験や研究者による個別指導の場を設け、トップレベルの子供にはノーベル賞受賞者の講義の聴講や海外派遣の機会も与える。独創性ある人材の育成が狙いだ。

さらに、新聞紙面には次の言葉が躍っていた。

理数、情報などの「とがった」才能があり、学校教育をはるかに超えた水準の課題に取り組める児童・生徒を想定。全教科で優れていることは求めず、発達障害のある子供にも門戸を開く。

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日本の教育はすべての教科でまんべんなく一定の水準を、学ぶ上限は文科省が設定、と理解していたが、文科省も大きな変わりようだ。

いよいよ日本も、1.横並び教育にはこだわらない、2.学校での学習の範囲(上限)を規定しない、方向に動きだしたようだ。少し遅きに失した感もあるが、そうしないと世界に太刀打ちできず、近い将来に国力に大きな差が生じるとの恐怖感からだろうか。

額面通りに受け取ると、数学や理科ができる生徒にとって、日本はやっとその能力を開花できる国になりそうだ。「特に優れた能力を持つ小中学生を集め」というところはポイントだ。普通の小学校、中学校では教える側の先生に能力の限界がある。高いレベルの教員が指導すること、そして優秀な生徒同士が切磋琢磨し合えること、これは自ら伸びていく教育にとって非常に好ましいことである。

下の表は昨日のブログでも紹介した、書籍「言ってはいけない」p214に記載されているものだ。この表によると、数学と理科の才能(遺伝率)は、論理的推論能力、空間性知能、数学に相当するのだろうか。いずれの値も、68、70、87と高く、生まれた段階ですでに多くの部分を獲得しているといえる。これをいかに表に引っ張り出し、さらにポリッシュアップしていくかが教育の役割である。今回の新しい取り組みに期待している。

さて、もてる才能がうまく開花できるかどうかを推定する方法に「マシュマロテスト」がある。これは「満足を先延ばしにする能力」を測ることを目的としている。子供が1このマシュマロを今すぐ食べるほうを選ぶか、それとも20分後に2個食べられるほうを選ぶか、というテストである。満足を先延ばしにできた子供の方が大学卒業時には高い能力をもっていることが確認された。

数学や理科の才能を持っていたとしても、その才能を開花させるには長い道のりを進まなければならない。「マシュマロテスト」の結果が示すように、自らに大きな目標を課していける生徒が将来はその才能を開花できることになるだろう。今回の文科省の方針はそのための環境整備をするものである。


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この記事へのコメント

匿名
2016年06月21日 18:35
才能を開花させるには長い道のりを進まなければならない。「マシュマロテスト」の結果が示すように、自らに大きな目標を課していける生徒が将来はその才能を開花できることになるだろう。


要するに夢を持つことよりも夢を持ち続けることが結果を左右するということですね。

「持続(継続)は能力也」

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